問1. 骨盤にあたる、板状の骨の種類を次の中から選べ
- 種子骨
- 扁平骨
- 不規則形骨
- 短骨
骨を形と大きさによって分けると、大きく5種類に分類される。まず問いにある、板状の骨。これは「扁平骨(へんぺいこつ)」といい、脳や心臓、骨盤内器官といった臓器を保護する目的を持つ。
骨盤のほかに、胸骨、頭頂骨、腸骨、肩甲骨などがこれにあたる。続いて「種子骨(しゅしこつ)」。腱の中に埋め込まれている小さな骨で、腱と骨の摩擦を防ぐ働きを持つ。膝蓋骨のほかに、手足の親指の付け根などに存在する。
3つ目が幅より縦方向が長い「長骨(ちょうこつ)」。下肢を形成する大腿骨、脛骨、腓骨、腕を形成する上腕骨、橈骨、尺骨などがこれにあたり、さまざまな作業・動作を容易にする機能を果たしている。
対して「短骨(たんこつ)」は縦と横の長さがほぼ同じ骨で、手根骨や足根骨がこれにあたる。
最後が、ほかの分類に属さない「不規則形骨(ふきそくけいこつ)」。複雑な形をしており、椎骨、坐骨、恥骨などがある。
問2. 骨の成長過程において「長さ」に関与する部分は?
- 骨膜
- 骨端軟骨板
- 骨端核
多くの骨は、胎児期に作られた軟骨が硬い骨に置き換わったものである。しかし軟骨の一部は、成長期を過ぎるまで骨の端付近に「骨端軟骨板(こったんなんこつばん)」として残っている。
この骨端軟骨の細胞が増殖、骨化(骨に変化すること)で骨は長く伸びる。つまり、問いの「長さ」に関与する答えは2の骨端軟骨板が正解。
骨の成長には「長さ=縦」ともう一つ、「太さ=横」がある。この「太さ」に関与するのが、骨の表面を覆う骨膜(こつまく)にある骨芽細胞だ。骨はランニングやジャンプなど、縦方向に圧縮されるような力に最も強く、さらにその力に反応して成長が促される。
問3. 二足歩行を可能にした骨は次のうちどれ?
- 脊椎
- 頭蓋骨
- 大腿骨
- 胸骨
常習的に長距離の二足歩行を行えるのが人間の特徴だ。人体は随所に直立二足歩行に適した構造が見られ、その中でも二足歩行に深く関与しているのが「脊椎」である。脊椎を構成するのは椎骨(ついこつ)と呼ばれる円柱状の形をした骨で、弾力性のある椎間板を挟んで縦に連なっている。
脊椎は、首にあたる頸椎(けいつい)が7個、胸椎(きょうつい)が12個、腰椎(ようつい)が5個、そしてその下の仙椎(せんつい)と尾骨(びこつ)からなる。人体における支柱として胴体を支えているだけではなく、頭、腕、脚などが付着する幹の役割も担っている。
さらに人間の脊椎は進化とともに、頸椎が前彎、胸椎が後彎、腰椎が前彎と緩やかな“S字”カーブを描いたことも二足歩行が可能な理由の一つ。このカーブがクッションとなり歩行時の着地衝撃を吸収し、頭の重さを分散して筋肉にかかる負担を減らす役割も果たしている。