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便秘改善で選びたい薬の種類は?|大便学共通テスト⑨
腸活の第一歩は、腸から届く大切なお便り=うんこについてきちんと知ることから。知識が身につくこのテストを受けて、大便に対しての理解を深めよう! 第9問は「大便の成分」について。
問題⑨:次のうち便秘改善のファーストチョイスとなる薬はどれ?

解説:腸を根本から整える整腸剤から服用を。
昔から便秘のファーストチョイスとされているのは酸化マグネシウム。水分を吸収する酸化マグネシウムが便を軟らかく膨張させ、排便を促すというもの。ただし、高齢者になるとマグネシウムが体内に蓄積されるというリスクはある。
一方、センナや大黄といった生薬系の便秘薬の常用には要注意。色素が腸に沈着して腸が黒ずむ大腸メラノーシスという状態に陥りやすい。色素が沈着すると腸の弾力が失われ、腸の蠕動運動が滞り、ますます快便から遠ざかる。
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長い目で見て最もおすすめなのは腸内細菌のバランスを整える整腸剤。根本の腸内環境を整えることで排便の質も量も整ってくるはずだ。

大便学共通テストとは?
腸からの大切な便りを読み解く。これが大便学だ。毎日の便はただの排泄物ではない。腸内環境の良し悪しを表すリトマス試験紙と思おう。
どうやって便が出てくるのか、目指すべき理想の便はどんなものなのか、どうすれば快便に繫げることができるのか。これらを「共通テスト」で一から学ぶことから始める。本質を見抜き、自分なりの答えを出す力をつけよう!
取材・文/石飛カノ イラストレーション/岡田 丈 取材協力/高野正太(大腸肛門病センター高野病院院長) 編集/阿部優子
初出『Tarzan』No.817・2021年8月26日発売