遊具やベンチでエクササイズ。大阪の公園で鍛える「長居パークレッチ」

文/本田賢一朗

昔、雑誌『ポパイ』でイラストルポの第一人者の小林泰彦さんがやっていた連載「街をさわる」を思い出した。

フィットネスクラブ運営などを行う〈東急スポーツオアシス〉(以下、オアシス)、大阪の長居公園の指定管理事業者の〈わくわくパーククリエイト〉、そして長居公園内にホームスタジアムがある〈セレッソ大阪〉の3社コラボレーションによる長居公園を活用した健康増進事業「長居パークレッチ」がスタートした。

長居公園は陸上トラック、プールに相撲場などスポーツの施設が充実しているが、誰でも使える遊具やベンチなどに設置されているQRコードから、オアシスが開発・運営するトレーニングアプリ「WEBGYM(ウェブジム)」にアクセスすると、その遊具や器具を利用したオリジナルのトレーニングコンテンツが楽しめるというもの。

長居公園のエクササイズポイントを示したマップ
1周2.8kmをジョグで移動しながらHIITトレーニングに挑戦してみるのもいい。
1/20
長居公園内でのベンチを利用してのトレーニングイメージ。
噴水のある南西口からスタート後、ヤンマーフィールド近くのベンチでスクワット。
長居公園内でのベンチを利用してのトレーニングイメージ。
ベンチを活用して「ダイアゴナル」。体幹のみならず背面の強化にも効果的。

公園内に全6箇所で健康維持コース、ダイエットコースと分類された30種類のトレーニングが用意されている。

以後簡単なカラダほぐしから、筋力アップ、アスリート向けの本格トレーニングまで多様なトレーニングコンテンツの拡充や、セレッソ大阪のホームゲーム開催時に来園するサポーターの健康増進の機会創出を目指していくという。

オアシスの「ウェルビーイングパークプロジェクト」として始まった、この公園コラボレーションの背景には、大阪府のみならず国全体で平均寿命は延びても、健康で自律した生活を送れる健康寿命が延びていないという社会的課題がある。

平均寿命と健康寿命に関するデータグラフ
内閣府発表の平成30年版高齢社会白書によると、平成28年度の日本の平均寿命は、男性が80.98歳、女性が87.14歳。その一方で、健康寿命は男性が72.14歳、女性が74.79歳で、その差は男性で8.84歳、女性で12.35歳。

ベンチを使ってのドラゴンフラッグなど公園でトレーニングをすることは世界的にも「ストリート・ワークアウト」と呼ばれるスタイルだが、そんなガチでなくとも、青空の下、緑もあって誰もが思い思いに自分のペースで運動できる公園を有効活用しない手はないというわけだ。もちろん、ベンチに土足で上がらないなどマナーを守り、他の利用者には配慮して。

自分のカラダで触れて街を面白がる小林泰彦さんのイラストルポしかり、公園で自分のカラダを面白がる。こんな日常はこの上なく健康的だ。

INFORMATION

東急スポーツオアシス

https://www.sportsoasis.co.jp/

 

WEBGYM(ウェブジム)

利用料金:無料 ※一部アプリ内課金有り(別途パケット通信料がかかる)

プレミアム会員は1か月契約980円、3か月契約2,600円、年間契約8,900円。

WEBGYMダウンロードページ

 

長居公園

大阪府大阪市東住吉区長居公園1−1

https://www.nagaipark.com/