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タイトネステストで柔軟性を測ろう:コンディショニングのひみつ vol.5

トレーニングをしていると耳にする「コンディショニング」という言葉を、詳しく紐解いていく「コンディショニングのひみつ」連載。第5回は柔軟性を測るタイトネステストを解説。


タイトネステストで柔軟性を測ろう

柔軟性をチェックして、筋のアンバランスを整える。

「良い姿勢」をひと言で表すと、筋と骨格のバランスの取れた状態といえる。立つ、寝る、起きる、しゃがむ、歩くといったいかなる姿勢でもカラダを支持でき、損傷や変形が起こらない状態が理想である。

一方で「悪い姿勢」は、カラダの各部が崩れた位置関係になっており、偏った筋に負荷がかかり緊張が高まっていることが多い。これが見た目のアンバランスさと数々の不調の原因となる。

コンディショニング=カラダの状態を整えるには、姿勢の評価が重要と過去の回でも述べてきたが、アライメント(各関節や骨の並び)に続いて今回は、筋バランスの観点から姿勢を評価していこう。

筋には、骨格を支持するという重要な役割がある。関節の適切な可動域を維持するためにはバネやゴムのような筋の張力を必要とする一方で、関節の安定性を図るには短縮する力も持ち合わせていなければならない。

つまり、硬すぎず、柔らかすぎない状態がベストというわけだ。ただし現代人は運動量の減少などにより、柔軟性が低下しているケースが圧倒的に多い。さらに、普段の習慣や利き手職業スポーツなどにより偏った筋が持続的に使われることで、筋バランスが崩れやすいという傾向もある。

柔軟性の低下と筋のアンバランスは、筋トレのパフォーマンスを落とすだけでなく、アライメントの異常を招き、痛みを伴う姿勢障害の要因となる。

タイトネステストで筋緊張をチェック。

姿勢評価の一つであるタイトネステストは、筋緊張をチェックする有効な手段。今回は、とくに柔軟性が低下しやすいハムストリングス(腿裏)、大腿四頭筋(腿前)、腰背部のテストをピックアップこれらのテストで、筋の伸縮が正しく機能しているか、あるいは過緊張があるか否かを見極めていく。

もしも柔軟性が低下している場合は、ストレッチを用いて筋を緩め、反対に筋肉が伸びすぎている場合はストレッチを控えめにしよう。

ハムストリングスのテスト

タイトネステストで柔軟性を測ろう

床に仰向けになる。膝を伸ばしたまま片脚を上げて人に補助してもらい、80〜90度まで挙上できれば合格。それ以下の場合はハムストリングスの柔軟性が低下しており、腰痛や肉離れなどを招く恐れがある。

大腿四頭筋のテスト

タイトネステストで柔軟性を測ろう

うつ伏せになり、足首を緩めて片膝を曲げる。人に補助してもらい踵がお尻につけばOK。つかなければ大腿四頭筋の柔軟性が低下しており、ジャンパー膝やランナー膝といった膝関節周囲の障害につながる。

腰背部のテスト

タイトネステストで柔軟性を測ろう

両脚を揃えて立ち、股関節を曲げて上体を前に倒し、指を床に近づける。指先から床までの距離を測定。指先や手のひらが床につかない場合は腰背部の柔軟性が低下しており、腰痛などの引き金となる。


筋の硬さを感じたらそのまま同じポーズを続け、緊張を緩めていこう。

復習クイズ

タイトネステストで柔軟性を測ろう

答え:「腰痛」と「肉離れ」。

取材・文/黒澤祐美 漫画/コルシカ 監修/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表)

初出『Tarzan』No.812・2021年6月10日発売

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