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硬くなったお尻の筋肉が、実は腹割りの障害となっていた! Naokoさん監修の、おしり筋のストレッチとトレーニングで、美しく割れたお腹を手に入れよう。
腹筋を割りたいなら、まずお尻の筋肉にアプローチすることから始めよう。
と言うのは、1万人以上の女性のボディケアを手がけ、絶大な支持を得ている骨盤矯正パーソナルトレーナー、Naokoさん。でも割りたいのは腹筋なのに、なにゆえお尻?
「お尻は骨格の土台です。お尻が怠けるとカラダが歪み、動かさない筋肉が多くなり、そこに脂肪がついてしまいます」
とくに動きが悪くなるのはコアの筋肉、すなわち腹。よってまずお尻の筋肉を整えるべし。いわば急がば回れの論法だ。
「アウターの大臀筋は縦方向に走っていて、インナーの筋肉は深層になるほど横に走っています。横に走っている筋肉は股関節を外旋させる、たとえば木登りのような動きで使われます。デスクワークの多い普段の生活ではほとんど使われないので硬くなり、結果的にコアが動かしにくくなってしまうんです」
フッキンしても腹が割れるどころか首を痛めてしまう。プランクしても効いてる気がしない。そんな人はお尻の筋肉がガチガチになっている可能性大。そこで呼吸とお尻の動きを連動させたストレッチからスタートする。これが“Naoko流腹筋割り”の極意。
「呼吸で横隔膜や腹横筋などのインナーマッスルに働きかけるとお腹が引き上がり、おヘソが縦に伸びた魅力的なお腹になります」
凝り固まったお尻まわりを伸ばして、コアを覚醒させる。ストレッチは全て左右とも行い、各3〜5呼吸ぶんキープする。
お尻まわりの筋肉を伸ばしたら、いよいよ本丸の腹割りエクササイズ。最初は立った姿勢でお腹を引き伸ばし→床に手をついた立体バランスで下半身中心に刺激を入れ→仕上げは床に仰向けになりお腹を縮めて引き締める。
これを1セットフローで行う。今回はA、Bの2パターンを用意した。週3回行うなら、1週目はAパターン、2週目はBパターンと刺激を変えて続けてみてほしい。余裕があるときは立位→立体バランス→仰向けの順でA、B両方やってみよう。
これ、なにも女性向けのメソッドというわけではない。お尻や股関節まわりのアウターがガチガチ、お尻の筋肉が動かないから腰まわりに余計な負担がかかり、腰痛を引き起こしやすい男性にもかなり有効。
壁を使った壁呼吸で横隔膜の動きを意識し、呼吸と同時に行うセルフ整体でおしり筋ストレッチ。土台のお尻が整ったらエクササイズ。この3ステップ方式で、効率的にお腹割りを!
取材・文/石飛カノ 撮影/小川朋央 ヘア&メイク/Mien イラストレーション/中村知史
初出『Tarzan』No.809・2021年4月22日発売