- 鍛える
こんなパンを待っていた! 豆でつくられたグルテンフリーの《ZENB ブレッド》
PR
いつでも誰に対しても、確かな効果が期待できるトレーニングギアを探すため、パーソナルトレーナーが試してレビュー。今回パーソナルトレーナー・寺田大一さんが試したのは、主に初心者ヨギーがポーズをとるときの補助として使用する《ヨガ棒ライト》。ヨガだけでなく、筋トレ時の姿勢矯正や、マッサージなど、ほかの用途にも使えそうだ。
ヨガワークスのヨガ棒は、従来の補助具ではカバーできなかった肩甲骨や股関節周りを正しく動かすことを目的に、特に怪我からのリハビリや肩周りが硬くなってきた高齢者にむけて開発されている。初心者から熟練したヨギーまで、つまり一家に一本は持っておきたい魔法の杖だ。
そうはいっても棒。何がされど棒なのか? ヨガスタジオのマネジメント経験も豊富で、プログラム作りにも精通している寺田さんによれば「同じヨガのポーズをとるにしても、この棒を使うことで普段からトレーニングをしている人にとって違う刺激を入れることができるし、普段ストレッチできないところがストレッチできます」
トレーニングではないが、インターバルの際にいろんな部分の筋膜リリースに役立つという。特に首筋(後頭下筋辺り)、脊柱起立筋や脇腹(内外腹斜筋)のリリースに効果的で筋膜リリースしてから、改めてヨガポーズを取ると可動域が広がってポーズもさらに気持ちよく行えるとのこと。
歩くのでも走るのでも右足を前に出せば、右肩が後ろに引っ張られ左足は後ろに位置し、左肩が前に出る。このように肩甲骨と骨盤は背骨を通してつながり、Xのような関係にある。ストレッチも肩甲骨と骨盤を連動させることでこそ運動効果があがる。
重量に従って腕と肩の重さで自然と落ちることで肩甲骨は内側に寄せられ骨盤が安定するのがいちばん自然な姿勢。この基本を手に入れることでスクワットにしても腰椎が伸び膝を曲げる際に太腿裏、ハムストリングスがよく収縮し高い効果が得られる。
デスクワークが増え、スマホなどディスプレイを見ることが多い生活様式で背中が丸まりがちな我々にとって、実はいちばんに取り組むべきはこの肩甲骨と骨盤の連動といえる。その点検にもこのヨガ棒一本がとても役立つのだそうだ。
「バランストレーニングでカラダがグラついて安定しないこと、ありますよね。たとえば片足デッドリフトでフラつくのが悪のように思われるかもしれませんが、そうではないんです」(寺田さん)
カラダを安定させようとするばかりに、実は使いたい部位を使っていない。それでは本来の目的が果たせないからヨガ棒を支柱にしてバランスをとり効かせたい部位への意識を高めるのが大事なのだ。
「カラダを支えられればいいのでホームセンターでパイプ菅を買ってきて、カットしても全然あり」(寺田さん)だし、野球のバットでも木刀でも良さそうなものだがヨガワークス のヨガ棒は長さが絶妙で、特に初心者がカラダを大きく使えるようよく考えられたサイズ設計。
「てこの原理」で力まずにカラダの働きをコントロールできるように。姿勢や動きの意識づけとならば、やはり“されど”棒。ヨガはアクロバティックな動きができるようになることではなく、筋肉の余計な力みを抜いて精神集中も高めることに目的はある。
そんな心身を穏やかに意のままに扱えるようになる術であるならば、ヨガ棒とはまさしく如意棒。なんだか寺田さんが孫悟空に見えてきた。
「僕は首とか腰にグリグリと当ててマッサージに使えるだけで便利って思っているふしもありますが(笑)」
取材・文/本田賢一朗 撮影/逢坂聡