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初心者でもできる「ヨガと呼吸」で、太らないカラダを手に入れろ

TSUKI(つき)/1993年生まれ。JYIA、全米ヨガアライアンスRYT200やNESTAのパーソナルトレーナーなど資格多数。大学や企業などでヨガを指導するほか、オンラインヨガコミュニティを開催。YouTube『tsukiyogatube』を運営。

全身の筋肉を多角的に駆使してカラダを動かすことと、深い呼吸を通して内臓の働きを活発にすることが基礎代謝向上の近道。ヨガと呼吸はその最適解だ。初心者でも実践できるメソッドを、ヨガインストラクターのTSUKIさんに教えていただきました。

ヨガが代謝アップに効く理由。

ヨギーに共通する引き締まったカラダと機能的な筋肉は“基礎代謝の高さ”を裏付ける証しと言えよう。

呼吸と連動させてポーズを取ることが、ヨガが代謝アップに貢献する大きな理由の一つだと思います」と話すのは、ヨガインストラクターのTSUKIさんだ。

「ヨガにおける代表的な呼吸法は腹式呼吸と胸式呼吸です。これらは普段の生活で十分に使えていないインナーマッスルや内臓の活性化にアプローチします」

まずは基本ポーズを身につける。

最初にベースとなるヨガの基本姿勢を習得すべし。日常生活を送るなかで常態化しがちな前傾姿勢の状態で呼吸法やポーズを行っても、代謝アップは望めない。まずは悪姿勢をニュートラルに整えることから始めよう。

ヨガの基本となるあぐらのポーズのポイントは骨盤を立てること。

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あぐらのポーズ

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仰向けのポーズ

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「頸椎・胸椎・腰椎から成る背骨は計24個あり、腰椎の下にある仙骨は骨盤の中心に位置します。あぐらをかいた時に仙骨から背骨を真上に積み上げるイメージで背すじを伸ばし、頭頂部〜骨盤を一直線に!」

この姿勢を保つのが大変ならば厚めのタオルなどを敷いてトライ。

「両膝を立てて仰向けになるのもOK。骨盤の位置を正しておくことが代謝アップの点でも大切です」

次に、呼吸を身につける。

骨盤の位置をリセットしたら、次は代謝を高めるうえで重要な呼吸を攻略しよう。これらの呼吸を、ポーズを取る時だけでなく日常生活においても意識して行うようにすると、そのつど代謝スイッチが起動。ぜひ習慣化してほしい。

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腹式呼吸

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おへそ付近に両手を当てる。腹部に酸素を入れる意識で鼻から息を吸い、お腹だけをできる限り膨らませる。息を吸い切ったところで、お腹を凹ませつつ鼻から息を吐く。鼻から吐くのが難しい人は口から吐く。

胸式呼吸

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肋骨付近に両手を当てる。胸部に酸素を入れる意識で、肋骨を開きながら鼻から息を吸う。次に、手で肋骨を内側に押すようなイメージで、肋骨を締めながら息を吐く。肋骨を大きく動かすことでコアの筋肉を刺激。

MIX呼吸

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腹式・胸式を混ぜた呼吸。おへそ付近と胸に手を添える。鼻から息を吸いながら、腹部→胸部→鎖骨付近の順に膨らませる。息を吸い切ったところで、鎖骨付近→胸部→腹部の順に膨らみを解きながら息を吐く。

代謝に特化! 奥義・火の呼吸

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+αで挑戦。お腹に手を当て、鼻を使って大きく一呼吸してから、口から“フッフッ”と息を小刻みに勢いよく吐く。20〜30回反復。ややハードなので基本の呼吸を身につけてから行うこと。姿勢が崩れないように。

「太らないカラダ」への道。

腹式呼吸では腹筋群の中でも深部にある腹横筋や、内臓を正しい位置に支える役割を果たす腸腰筋などを活用。また胸式呼吸では、呼吸によって酸素を各細胞に取り入れるうえで重要な横隔膜を使える。

「猫背などの悪姿勢や不規則な生活リズムに伴う自律神経系の乱れから、現代人の多くはどうしても呼吸が浅くなりがち。初心者にはまず腹式呼吸を習得してほしいです。無意識のうちに深い呼吸ができるようになれば、内臓が大きく動いて腸などの活動も活発になる。デトックスできるカラダになることは、もちろん代謝アップの点でも理想的です」

基本の呼吸を身につけてポーズを取れば、相乗効果を期待できる。

「息をしっかり吐き切れるようになるとコアの筋肉を使えるようになります。またポーズを通して関節をたくさん動かすことで、滞りがちな血流やリンパが流れやすくなる。さらに使えていない筋肉にスイッチを入れることで筋力が強化され、基礎代謝の向上につながります」

筋肉バランスが整えば理想的な姿勢を保ちやすく、運動のパフォーマンスやカラダづくりにも好循環。

ヨガをルーティンにすれば“太りにくいカラダ”になれそうだ。

基本ポーズができたら次はこちら!:

取材・文/門上奈央 撮影/小川朋央

初出『Tarzan』No.806・2021年3月11日発売

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