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こんなパンを待っていた! 豆でつくられたグルテンフリーの《ZENB ブレッド》
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高くなっても痛くもかゆくもない血糖値。けれど放置すると、やがて体内は大変なことに。日本人に多い糖尿病の予防のためにも、正しく血糖値を知り、上げ過ぎない方法を知ろう。今回のギモンは、歯周病を直すと血糖値が下がるという噂について。
歯科に通院を開始し、歯周病を治した患者の多くは、ただそれだけで血糖値が数%下がることが多数報告されている。2つの疾患を同時に治療することが非常に重要なようだ。
血糖値と歯周病? どうしてこの2つに関係があるのか。歯周病になると、歯周ポケット内の歯周病菌が毛細血管に侵入し、血流に乗って全身に回り、やりたい放題となる。
これに対抗する免疫細胞は、炎症を惹き起こす生理活性物質を産生し、殲滅を図ろうとする。そしてこの物質のせいで体内は炎症状態に陥り、血糖値を下げる唯一のホルモン、インスリンの効きを悪くしてしまう。歯周病の影響は全身に及ぶ。
事実、糖尿病の疑いのある患者を診察する際に、口腔内の状態をチェックする医師が増えている。多くの人が歯周病も抱えているからだ。
「歯周病は、糖尿病の第6の合併症とも呼ばれています。治療しないと、血糖値の管理も難しくなります」(かたやま内科クリニック院長・片山隆司先生)
多くの人は歯周病はまだ口の中だけの問題だと軽視している。
「手をこまねいていると、最終的には歯を失うことにもなりかねません。歯を失えば嚙む力は弱くなり、食物繊維の豊富な食べ物が食べにくくなります」
そう、ベジファースト、そして血糖値コントロールのためには、歯のケアもマストなのだ。
取材・文/廣松正浩 イラストレーション/しりあがり寿 取材協力・監修/片山隆司(かたやま内科クリニック院長、日本糖尿病学会専門医、医学博士)
参考文献/『名医が教える! 血糖値コントロール27の新常識!』(片山隆司監修/笠倉出版社)
初出『Tarzan』No.804・2021年2月10日発売