高血糖を改めてもすぐに健康にはなれない。根気よく努力の継続を。
昔ははしご酒に続いて、〆にはとんこつラーメンも行ったもの。でも、三十路の声を聞くころ、社内定期健診で血糖値に指摘を受けた。でも、大丈夫! その後、酒量は減らしたし、運動習慣も確立し、体脂肪も血糖値も基準値に落ち着いたから。
などと妙な自信を持つ、やらかした後の人がいる。
「高血糖の時期を過ごした過去のある人は、まったくそうでなかった人とは、その後の条件が異なります」(かたやま内科クリニック院長・片山隆司先生)
これは禁煙と似たような話で、喫煙歴のある人が禁煙に踏み切った途端に、呼吸器疾患などのリスクが即座に減少するわけではない。
「高血糖がもたらしたカラダへのダメージもすぐには消えません。血糖値の管理は年単位で根気よく取り組まなければなりません」
また、健診では見つかりにくい血糖値スパイクが起きていた人は、常にうっすらと高血糖の人よりも、ダメージが大きいといわれている。
「詳しいことは未解明ながら、どうやら血糖値が上がっていく局面で、血管の内皮細胞をはじめ、カラダの各所で危険なことが起きているようです。血糖値の不安定な人は欠食を避けるなどの工夫も必要です」