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血糖値スパイク危険性をチェックせよ!【イチから学ぶ血糖値②】

高くなっても痛くもかゆくもない血糖値。けれど放置すると、やがて体内は大変なことに。日本人に多い糖尿病の予防のためにも、正しく血糖値を知り、上げ過ぎない方法を知ろう。今回のギモンは、健康診断と血糖値について。

危険な「食後高血糖」は健診時の一度の採血では見つけにくい。

朝ご飯を食べずに出かけ、年に一度の健診で受ける血液検査でわかるのは、空腹時血糖値HbA1c

「ここで将来糖尿病を発症する可能性の高い糖尿病予備群の人を発見し、生活指導を始めるのが大事です」(かたやま内科クリニック院長・片山隆司先生)

予備群の人の多くは食前の血糖値は正常に近いのに、食後に数値が急上昇する。これが血糖値スパイク。体内にブドウ糖が急増すると活性酸素が増えて細胞を傷つけるため、“食事のたびに”カラダにダメージを与え、重大疾患を招き寄せる。まだ糖尿病ではないのにブドウ糖による傷は確実に刻まれる。

【 血糖値スパイクチェックリスト 】
  • BMIが25以上である。
  • 年齢は55歳以上である。
  • 腹囲が男性の場合85㎝以上、 女性の場合90㎝以上ある。
  • 家族(親戚)に糖尿病の人がいる。
  • 食物繊維の摂取が少ない(野菜、海藻、きのこ、こんにゃくなど)。
  • 定期的な運動はしていない。
  • カラダを動かすことが好きではない(近くに行くときでも車を使う)。
  • 健康診断で「高血圧」と指摘されたことがある。
  • 健康診断で「コレステロール・中性脂肪値が高い」と指摘されたことがある。
  • 日常生活でストレスが多い。
  • 喫煙をしている。

  • 当てはまる項目が0〜3個|いまのところ危険性は低いが、規則正しい生活を心がけるべし。
  • 当てはまる項目が4〜6個|血糖値スパイクの危険性が中等度、または血糖値スパイクの可能性が否定できない。
  • 当てはまる項目が7個以上|血糖値スパイクの危険性あり。このまま放置すると糖尿病を発症する可能性が高いので、至急専門医に相談すべし!

※出典/『名医が教える! 血糖値コントロール27の新常識!』

「家族に糖尿病患者がいたり、HbA1cが5.6%を超えていたら、一度経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)を受けておくと、将来どれぐらい糖尿病になりやすいかを知る手がかりに。“糖尿病疑い”との診断が下れば保険も適用されます」

単に採血するだけなので、不安な方は医師にご相談を。

取材・文/廣松正浩 イラストレーション/しりあがり寿 取材協力・監修/片山隆司(かたやま内科クリニック院長、日本糖尿病学会専門医、医学博士) 
参考文献/『名医が教える! 血糖値コントロール27の新常識!』(片山隆司監修/笠倉出版社)

初出『Tarzan』No.804・2021年2月10日発売

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