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高くなっても痛くもかゆくもない血糖値。けれど放置すると、やがて体内は大変なことに。日本人に多い糖尿病の予防のためにも、正しく血糖値を知り、上げ過ぎない方法を知ろう。今回のギモンは、血糖値とは何の指標なのか。
食事で摂ったご飯やパンなどの炭水化物は、消化酵素の働きでブドウ糖と食物繊維に分解される。燃えやすいブドウ糖は優秀なエネルギー源。日常の活動や運動に使われるし、余れば肝臓や筋肉でグリコーゲンや中性脂肪に変換してストックできる。
しかし、肝臓や脂肪にしまい切れなかったブドウ糖は血中を漂う。この分量を測定したものが血糖値だ。
「車社会やリモートワークなどの影響でカラダを動かすことが減っている今は、社会構造的にエネルギーが黒字の状態、つまり常に余っている状態です」と語るのは日本糖尿病学会専門医の片山隆司先生(かたやま内科クリニック院長)だ。
ブドウ糖が血中に余ったままでも、悪さをしなければ問題ない。だが、高血糖の状態が続くと、遅かれ早かれ糖尿病予備群となり、そうなっても自覚症状はほぼないから、そのまま発症に直行する可能性もある。
糖尿病は一度罹患すると完治のない病気だ。後で述べるが糖尿病には恐ろしい合併症が無数にある。だからこそ罹らないに越したことはない。
だが、日本にはいま患者と予備群が2000万人もいると推測されている。あなたはいま、自分の血糖値を即答できるだろうか? まずは自分の現状を知ることから始めよう。
取材・文/廣松正浩 イラストレーション/しりあがり寿 取材協力・監修/片山隆司(かたやま内科クリニック院長、日本糖尿病学会専門医、医学博士)
参考文献/『名医が教える! 血糖値コントロール27の新常識!』(片山隆司監修/笠倉出版社)
初出『Tarzan』No.804・2021年2月10日発売