漢方医学的視点からカラダづくりを応援する、「漢方薬店kampo’s(カンポーズ)」薬剤師・薬学博士の鹿島絵里です。暦の上での冬の終わりは「節分」ですが、今年は二月二日だそうです。
この翌日が春の始まりというわけですね。そして今は冬のクライマックス、「大寒」!! うう~、寒い。字面に思わず縮こまってしまいますが、実際に寒さでこわばったカラダはきちんと緩めてあげましょう。
こわばったカラダを暖める。
寒さで縮こまって震えるとき、身体は熱を発生させて温めようとしていると西洋医学的には考えます。一方、漢方では縮こまることで体表にある穴や隙間[腠理(そうり)と言います]を閉じて外から来る悪いものをカラダの中に入れないようにする、と考えます。
閉じた腠理は当然開かれなければならないのですが、これを開閉する力がない方は体温調節機能が弱く、免疫力も下がる傾向にあります。この時期、風邪や花粉症に必要な身を守る力はこの腠理にかかっているのです!
ストレッチでもいいですし、入浴でもいいです。縮んでこわばったカラダをリリースしてあげてください。閉じたら開く、これが巡りが良いということです。
温めのために用いる葛根湯。
自力では足りないという方には葛根湯があります。風邪の処方で有名な葛根湯ですが、効能効果には肩こりや神経痛が含まれます(メーカーによって表記は多少異なります)。体の表面付近の症状が得意なのが葛根湯です。トラブルが深部まで入り込む前にケアしてくださいね。