サウナで逆に疲れてしまう人の特徴|専門家に聞く「疲労の正体」vol.11
どうして人間は疲れるのか? 頑張る男子くすぶりくんの漫画と疲労の専門家・梶本先生の解説をテーマごとに読めば、謎が解ける! 今回は、「サウナで疲れてしまう人の特徴」について。
取材・文/石飛カノ イラストレーション/沼田光太郎
初出『Tarzan』No.797・2020年10月8日発売
普段汗をかく人はサウナがストレスに。
くすぶりくん(以下:く) ちょっとぐったりしますけど、やっぱりサウナはいいですね。
梶本修身先生(以下:梶) くすぶりくん、そもそもなんのためにサウナに入るのか知ってますか?
く 整えるためですよね?
梶 サウナ発祥の地といわれるフィンランドでは真冬屋内で過ごすので、汗をかく機会がほとんどありません。汗腺が閉じてしまっているので、そこに刺激を与えるためにサウナに入るんです。
く はぁ。
梶 くすぶりくんはたまにジョギングしますよね。
く はい、今日の朝も走ってきました。そういえば、サウナに行く前にも走ったような。
梶 何もしなくても汗をかく夏場や運動して汗をかいた後、サウナで汗をかく。脳では何が起こっているか、もう分かりますよね?
く えーとえーと、体温調節のために自律神経が頑張ってる…?
梶 そうです。普段からよく汗をかく習慣がある人は、余計に自律神経の細胞を痛めつけているということになります。
く ええ〜?
梶 今年の自粛期間中、ずっと家の中で過ごしていたという人にとっては汗腺に刺激を与えるという意味でサウナは有効かもしれません。でも、くすぶりくんのように外で汗をかいているなら、サウナはかえって逆効果になります。
く しまったー! 「整った」と思ったのは気のせいで、その後に襲ってきた気怠さは脳が疲れたってことだったのか!
梶 少なくとも、走った日のサウナはやめましょう。