疲れてなにもやる気がしないという人に、ジョギングや筋トレをおやりなさいというのは無茶な話。自粛生活と夏の暑さにやられてカラダの状態はマイナスベース。そんなときにおすすめしたいのが、カラダをゼロ地点までもっていくプレワークアウトだ。
前後の動き、左右の動き、回旋の動き、主要な関節はこれらを組み合わせた3Dの可動域を保っている。まず、立つ気力もないときは3Dの動きを分解して丁寧に関節を動かし、立位の準備をしよう。
3分でこなせるメニューなので、単独でお試ししてもよし、続けて行ってみてもよしだ。
意識したい3方向の動き。
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前後|カラダを前後に分ける「前額面」の動き。
ラジオ体操の2番目の「腕と脚の運動」でクロスさせた腕を真横に大きく伸ばす動き。こちらはカラダを前後に分ける「前額面」に沿って肩関節を左右に動かす動作。
左右|カラダを左右に分ける「矢状面」の動き。
両手を前から上に〜というラジオ体操しょっぱなの動きは肩関節を前後に動かす動作。解剖学的に言うと、カラダを中心線から左右に分ける「矢状面」に沿った動作だ。
回旋|カラダを上下に分ける「横断面」の動き。
両腕を肩の高さで左右交互に振り出す。これは肩関節の捻り動作によって可能になる動き。解剖学的に床と平行面でカラダを上下に分ける「横断面」に沿った動きとなる。
赤ちゃんに戻ってストレッチ!
なんもやる気しないの最上級、起き上がる気力もないときは赤ん坊になったつもりで、段階的に股関節、脊柱、肩関節を動かす。まずは「あおむけ」、次に「はいはい」、最後は「ひざだち」になって3Dの分解動作を順番に。各20秒行い計3分で立つ気力が芽生える。
① あおむけ
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前後の動き(20秒)
床に仰向けになり、両膝を立てる。両足は腰幅に開いて両手はカラダからやや離して掌を上に向ける。そのままお尻を床から引き上げて下ろす。この動きを20秒繰り返し。
左右の動き(20秒)
今度は膝を左右方向にゆらゆらと動かす。一見、だらだらしているように見えるが、股関節を左右に動かす運動。胸の位置をできるだけ動かさないように行うのがコツ。
回旋の動き(20秒)
あおむけ姿勢の最後は、両膝を左右交互にパタンと倒して床につける。こちらは股関節の回旋動作。20秒間続けているうち、心身ともにちょっとだけアクティブになるはず。
② はいはい
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前後の動き(20秒)
続いて、赤ちゃんが自力で移動を始める「はいはい」ステージへ。四つん這いの姿勢になり、背中を反らせる→丸めるという動きを20秒繰り返し。脊柱全体を前後に動かす。
左右の動き(20秒)
同じく四つん這い姿勢で、左右の体側を交互に縮める。これは体側を縮めた側と逆方向に脊柱がカーブする左右運動。両手と膝の位置をしっかりキープして20秒繰り返し。
回旋の動き(20秒)
「はいはい」ステージの最後は、脊柱の回旋動作。ニュートラルな四つん這い姿勢から、右→下→左→上と時計回りに脊柱を回旋させる。10秒行ったら反時計回りに10秒回旋。
③ ひざだち
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前後の動き(20秒)
「ひざだち」ステージでは股関節と脊柱、肩関節、すべてを動かす。片膝立ちから、まず前脚を伸ばしてお尻を後ろに引き、両手を真上に振り上げて上体を反らす。10秒行ったら逆ポジションでも。
左右の動き(20秒)
片膝立ちの姿勢で片手の指を床につけると同時に反対側の腕を頭上に伸ばして体側を伸ばす。これを左右交互に繰り返し。10秒行ったら脚のポジションを替えて10秒行う。
回旋の動き(20秒)
片膝立ちで上体を左右交互に捻りながら両手を大きく振り出す。脚の位置はそのまま、できるだけ大きく上体を回旋させよう。10秒行ったら逆ポジションで。3分クリアでクララ、立ちます!