お風呂×ストレッチは良質な睡眠への近道。
ストレッチの鉄則その1は、カラダが温まった状態で行うこと。ならば、バスタイムこそはベストタイミング。ことにお薦めなのは、バスタブ内で行うスタティック・ストレッチ。
湯船で芯からカラダを温めるには、39〜40度程度のぬるま湯に15〜20分ほど入ると効果的。その間をストレッチタイムに充てると時間が有効活用できる。
都市型のマンションなどではバスタブもコンパクトだが、それはむしろストレッチに有利。「小ぶりのバスタブに足を乗せたり、手をかけたりすると、ストレッチのポジションが作りやすいのです」(スポーツトレーナーの清水忍さん)。
1つからでも、全部でもOK。バスタブ・ストレッチ9選。
1/20
太腿後ろ(ハムストリングス)
バスタブの縁、もしくは壁に片足を上げて膝を伸ばす。両手でバスタブの縁を持ち、胸を張って背すじを伸ばしたまま、前屈して太腿後ろ側を伸ばす。左右各30秒。※前屈時に背中が丸まらないように。前屈の角度は浅くても背すじを伸ばすことを優先。
お尻(大臀筋)
左のくるぶしを立てた右膝の上に乗せる。両手でバスタブの縁を持ち、胸を張って背すじを伸ばしたまま前屈する。左の下腿は両肩と平行にキープしておく。左右各30秒。
上背(僧帽筋)
両膝を立ててバスタブに坐ったら、右手でバスタブの左側後方の縁を握る。右腕を伸ばし、上体を右側に押し出すようにひねり、右側の上背を伸ばす。左右各30秒。※バスタブを持つ位置が前方になると効果が下がる。できるだけ後方を持つようにしたい。
胸(大胸筋)
バスタブ内に両膝をついて立ち、両手でバスタブの後方の縁を摑む。左右の腕を伸ばして、肘を近づけるように胸を張り、視線をやや上に向けて30秒間キープする。
体側(前鋸筋)
バスタブ内で正座をするように坐り、両手でバスタブの縁を摑む。肘を立て、胸を張りながら水面に向かい胸を押し込む。前鋸筋は猫背だと凝りやすい脇の筋肉。30秒。
股関節(大臀筋)
バスタブ内で立ち、左足をサイドの縁に乗せる。両手で前方の縁を摑み、右足を内壁につけて滑らないように固定したら、左膝の内側にカラダを沈める。左右各30秒。
下背(広背筋)
バスタブに坐り、壁側の肘を壁につける。上腕が床と垂直になり、肘の位置が頭の真上に来るようにしたら、肘を壁に強く押しつけて体側をストレッチ。左右各30秒。
肩関節(僧帽筋/広背筋)
中腰で立ち、両手を肩幅に開いてバスタブの前側の縁に伸ばす。膝を曲げながら、胸を張って背すじを伸ばし、両腕の間に頭を押し込み、肩まわりを伸ばす。30秒。
太腿内側(内転筋群)
バスタブの内側の壁にカラダを向け、両足を大きく開いて四股を踏むように腰を深く下ろす。両膝を内壁に強く押しつけ、太腿の内側を伸ばして30秒保つ。上体は垂直。
水シャワーで高まる温熱効果。
途中で暑くなったら、バスタブの外に出てひと休み。足に水シャワーをかけて火照ったカラダをクールダウンすると、温熱で広がった血管が縮まる。これを何度か繰り返すと、お風呂の温熱効果がさらに高まり、全身の血液循環が活発化する。
ただしバスルームは滑りやすいので、転倒の防止には細心の注意を払いたい。