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“スリップインするだけ™”じゃない!《スケッチャーズ スリップ・インズ》快適学。
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家でできる3大ベーシック筋トレの一つ、ウデタテで結果を出すならば、2つの関節の可動性はまず無視できない。
家で筋トレしてるから自分の関節は問題なく動くはず。そう思っている人ほど実は問題児。筋トレは筋トレ、日常生活は日常生活とバッサリ分けて捉えているからだ。
日常生活では屈まずしゃがまず腕一本すら上げないのに、筋トレとなると別人のようにせっせと筋肉を伸び縮みさせる。ところが、普段動かしていない関節がきっちり機能してくれるとは限らない。
【3大ベーシック筋トレを司る5つの関節】
5つの関節は3大筋トレの絶対条件。これらの可動域を確保してはじめて、十分な家トレ効果が得られるのだ。
肩関節はカラダの中で最も可動域が広い関節。前に後ろに内に外に、360度ぐるっと回転させることもできる。一般的に肩関節というと、肩甲骨と上腕骨を繫ぐ肩甲上腕関節を指す。この他、肩甲骨と鎖骨を繫ぐ肩鎖関節、鎖骨と胸の中央にある胸骨を繫ぐ胸鎖関節、さらには肩甲骨と肋骨を結ぶ肩甲胸郭関節などが協調して、自由な肩の動きが担保されるのだ。
さて、ウデタテ、種目名でいうプッシュアップはベンチプレスの自体重版。ベンプレのフィニッシュで肩を内側に入れるように、カラダを沈めて押し上げる際には肩の内転運動、カラダを床に近付けていくときは外転運動が中心となる。肩ガチガチの人はこの動きがスムーズにできない。
手首は全身の中でも非常に脆い関節。まず前腕の骨を触ってみよう。親指側に太い骨があるはずだ。これが橈骨と呼ばれる骨。小指側にある細い骨は尺骨という。
一方、掌側にある8つの小さな骨をまとめて手根骨と呼ぶ。で、一般的な手関節は橈骨と手根骨の繫ぎ目に当たる橈骨手根関節。
この他、8つの手根骨の接合部を手根中央関節、橈骨と尺骨を繫ぐ遠位橈尺関節がある。手根の小さな骨は靱帯で固定されているが、強い衝撃がかかると微妙に位置関係が狂ってケガに繫がることも。
ウデタテで床を押す動作では橈骨手根関節の柔軟性がものをいう。橈骨を軸に手首を伸展させることで、正しいウデタテが実践できるのだ。
取材・文/石飛カノ イラストレーション/野村憲司、今牧良治(共にトキア企画) 取材協力/吉原潔(アレックス脊椎クリニック)
初出『Tarzan』No.790・2020年6月25日発売