会議やプレゼンといった緊張を強いられる場面では、心身の状態をコントロールする自律神経でも交感神経が優位になっている。
交感神経がオンだと、血管が収縮して筋肉は硬くなる。筋肉が硬いままだと発想まで硬くなりそうだから、ストレッチで筋肉を事前に柔らかくして臨もう。椅子に坐ったままで行えるし、背もたれやデスクを使うと筋肉はより伸びやすい。
吐く息を意識して筋肉を伸ばすと交感神経がオフになり、心身を緩める副交感神経が優位に。筋肉を柔らかくすると、頭まで柔らかくなって画期的アイデアが出そう。最低でも心理的緊張と関わりが深い僧帽筋上部は、筋弛緩法でほぐしたい。
目次
1. 肩まわりの筋弛緩法(3〜4セット)
椅子に坐り、両腕を肩の真下に下げる。拳を軽く握り、6割の力で肩をすくめるように10秒ほど緊張させる。一気に脱力して肩と腕をストンと落とし、首の力を抜いて頭を前に倒す。
2. 肩甲骨周辺の動的ストレッチ(左右各後ろ回し20回、前回し10回)
椅子に坐り、左手を左肩に添える。右手は机に置く。手を肩に添えたまま、肘でできるだけ大きな円を描くように後ろに回す。前回しも同様に行う。以上、左右を変えて同様に行う。
3. 背中の3ウェイストレッチ(左右各30秒×1〜2セット)
椅子に坐り、左腕を後ろに回し、左手で背もたれの右側を持つ。右手を左後頭部に添える。首と肩の力を抜き、右腕の重みで頭を右斜め下に倒し、左側の首すじ(僧帽筋上部、肩甲挙筋)を伸ばす。
左腕を根元から内向きに回す内旋を行い、右手で左手首を摑む。右手で右斜め前に床と平行に引っ張り、左側の肩甲骨周辺(僧帽筋中部、菱形筋)を伸ばす。
右手を机の手前につき、左手を右側に伸ばす。前傾しながら、左手をできるだけ遠くへ滑らせ、左の肩甲骨周辺(広背筋、僧帽筋下部)を伸ばす。以上、左右を変えて同様に行う。
4. お尻の3ウェイストレッチ
左右各30秒×1〜2セット
椅子に坐り、左膝に右足首の外側を乗せる。左手で右足首、右手で右膝を持ち、右脚の脛を両肩と平行にする。胸を右脛に近づけるように前傾し、右側のお尻(大臀筋)を伸ばす。
左腕を後ろに回し、左手で背もたれの右側を持つ。右手で右膝を押しながら、上体を左へ捻り、右側のお尻(大臀筋の起始部)を伸ばす。右腕を後ろに回し、右手で背もたれの左側を持つ。
左手を右膝に置いて押しながら、上体を右へ捻り、右側のお尻(大臀筋の側面)をストレッチ。以上、左右を変えて同様に行う。
5. 体側のストレッチ(左右各30秒×1〜2セット)
椅子に坐り、両手を頭の後ろに添える(両手を無理に組もうとすると肩が緊張する恐れがある)。背すじを伸ばし、肘を横に開く。脇腹に左肘を突き刺すように上体を左側に倒し、右側の脇腹(外・内腹斜筋、広背筋)を伸ばす。
正面に戻り、脇腹に右肘を突き刺すように、上体を右側に倒し、左側の脇腹(外・内腹斜筋、広背筋)を伸ばす。
6. 背骨周辺の3ウェイストレッチ(左右各30秒×1〜2セット)
椅子に浅めに坐り、両足を腰幅に開く。上体を前傾させ、太腿の真下で両手を組む。背中から力を抜き、上体の重みで腰背部(脊柱起立筋)を伸ばす。
右腕を両脚の間に入れ、左腕を体側で下げ、両手を組む。上体を左側に倒し、その重みで腰背部の右側(右側の脊柱起立筋)を伸ばす。
左腕を両脚の間に入れ、両手を組み、上体を右側へ倒して腰背部の左側(左側の脊柱起立筋)を伸ばす。