【筋トレのNG】手の指先を内側に向けてプッシュアップをする
プッシュアップ、いわゆる腕立て伏せには、肘と肩だけではなく手首の関節も関わる。手首にいちばん負荷が少ないのは、手の指先を外側に向けたときなのだ。
取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 監修・指導/清水忍(インストラクションズ)
(初出『Tarzan』No.762・2019年4月4日発売)
手首を犠牲にするわけにはいかないから。
プッシュアップで目を向けたいのは、床に置いたあなたの手元。
プッシュアップには肘と肩だけではなく手首の関節も関わる。手首にいちばん負荷が少ないのは、手の指先を外側に向けたとき。指先を内側に入れると、手首が伸びる背屈(手の甲が前腕に近づく動き)が起こる。
手首が曲がる掌屈(手のひらが前腕に近づく動き)の可動域は90度だが、背屈は70度で狭いため、体重をかけると手首にダメージが及びやすい。
「指先を内側に向けると肘が開きやすく、メインターゲットの大胸筋に効きやすい。肘を閉じると上腕三頭筋に効きやすくなるため、大胸筋を優先したいという思いが強いと指先を内側に向けたくなるのでしょう」(トレーナー・清水忍さん〈インストラクションズ〉)
大胸筋は大切だが、そのために手首に犠牲を強いるわけにはいかない。指先を外側に開いて手首を守り、そのうえで肘を閉じないようにしよう。