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時差ボケ解消には「機内エクササイズ」が効果的 6つの対策

長時間のフライトともなれば、時差ボケをいかに解消するかは大きな課題。お酒や食べ物のこと、機内でどう睡眠をとるかなど、できることを6つ、睡眠改善を中心にコンサルティング事業を行う作業療法士の菅原洋平さんに教えていただきました。

1. 体内時計は光で戻す。光目覚ましのススメ。

時差で乱れがちな体内時計を調整するには、上で紹介したアンカーミールとは別に太陽光を浴びる方法がある。2,500ルクス以上の光を浴びて交感神経の働きを活性化し、カラダを覚醒させて体内時計をリセットできるのだが、これを人為的に行える「光目覚まし時計」なんてものもある。

小型のタイプもあるので荷物に加えておけば、海外で朝起き抜けにしっかり光を浴びられる。やれることはいろいろあるのだ。

2. 機内エクササイズもいい眠りにつながる。

「頻繁に国際線に搭乗するビジネスマンの中には、機内にトレーニング用のチューブを持ち込んだり、場所を取らないエクササイズを行って体温を上げ、その後の深い眠りにつなげている人がいます」とは、作業療法士の菅原洋平さん。

場所を取らないエクササイズとは、カーフレイズやスクワットなど。トイレに行くついでにドアの前で軽く行うだけでも血流が促され、体温が上昇する。もちろんエコノミークラス症候群の予防にもなるのだ。

3. 体温を上げるために積極的に食べたい物。

長時間フライトを終えて現地到着後、なんだか頭がボーッとしているし体温も低い。そんなときにカラダを覚醒させるべく辛い物を摂るのもひとつの方法。

「これを実践している人も意外と多くて、ある人は現地に着いたらまず辛い食べ物を摂るよう心がけているそうです。すると多少寝不足でも活発に動けるので時差ボケ解消に最適というわけです」(菅原さん)

たしかに、頭は一気にシャキッとしそうである。

4. 酒を飲んで無理やり眠るのはあり? なし?

これからホノルル便のフライト。現地着は朝だからアルコールの力を借りて酔っぱらってしまえばぐっすり眠れて、目覚めたらスッキリ、と考えがちだが、お酒を飲む場合はひと工夫が必要、と菅原さんは話す。

「それは飲酒前に水を飲むこと。アルコールは利尿物質で量を飲むほどに脱水してしまいます。水をしっかり飲んでおけば、眠った後で体内の濃度が高まり途中で目覚めてしまうことを防ぐことができます」

5. 眠りたいなら倒す。眠らなければ倒さない。

ビジネスクラスに座れればそれに越したことはない。でも現実はエコノミークラス…。それでも、快適に眠りたければシートはリクライニングさせよう。

「当然、後ろに迷惑をかけない範囲で倒さないといけませんが、ハワイ便など少しでも長時間眠っておきたいケースでは倒す、倒さないで睡眠の深さがまったく変わってきます。逆に、現地まで眠るのを我慢したいならシートを立てて姿勢よく映画などを観ましょう」(菅原さん)

6. 機内でのいびき対策に舌筋トレーニングを!

加齢などが原因で喉の奥の筋肉が落ち、喉の奥の空間が狭くなるといびきをかきやすくなる。さらに口の周りの筋肉が弱ることで睡眠中に舌を支えられなくなり、いびきに加えて睡眠時無呼吸となるケースも。自分の眠りを改善し、長時間のフライトで周りに迷惑をかけないためにも舌の筋トレがオススメだ。

たとえば食事中に箸を置けば嚙む回数は自動的に増える。これで舌の活動量が増え、3食を使って舌の筋トレができるのだ。

取材・文/黒田創 撮影/大嶋千尋 イラストレーション/安ヶ平正哉 取材協力/菅原洋平(作業療法士、ユークロニア代表)

(初出『Tarzan』No.730・2017年11月9日発売)

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