1週目は、早起きのクセをつけて歩く。合間にときどき走ればいい|ランナーになるまでの3週間
筋トレとの相乗効果を知っても、ランが続かなければ意味がない。まずは外へ。3週間あれば超初心者でもランナーになれるのだ。1週目は、こう過ごしましょう。
取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 取材協力/齊藤太郎(ニッポンランナーズ) 撮影協力/MAISON ICHI西馬込店
(初出『Tarzan』No.759・2019年2月21日発売)
世の中には、走るのが得意な人と不得手な人がいる。減量が必要なほど太っているタイプは基本的に運動嫌いであり、大半は後者。
そんな人が走り始めるには一体どうしたらいいのか。ランが苦手なタイプがいきなり本格的なメニューに挑んでも、三日坊主で終わるのがオチ。
だから今回は、ラン嫌いをラン好きに変える3週間の変身期間を設定。3週間分のユルい練習メニューを定め、この間に起こる事態を想定してみた。
このシミュレーション通りに過ごせたら、あなたもランナーの端くれ。3週間続いたら、あとはずっと続けられる。大前提は歩きから入ること。そこへランを少しずつ加えて一歩ずつ成長しよう。
1週目は、これでいい!
1. 走る割合を段階的に増やす
ランは不得手でも歩くのは平気なはず。歩くと準備運動と休憩になりランに取り組みやすい。1週ごとに歩きを減らし、走りを増やす。
2. 専門店でビギナー用のシューズとウェアを準備
ランは手軽にできるが、かといってカジュアルなスニーカー、ドライ機能がないTシャツで走るわけにはいかない。ランニングシューズとウェアは、経験豊かなスタッフがいる専門店で初心者用を買うのが正解。
3. 30分早起きして新鮮な気分
運動が続かない人の言い訳は「時間がない」。でも、時間は作るものだ。時間を作りやすいのは朝。普段の起床時間を30分だけ前倒ししよう。1週目ならトレーニングは着替えなどを含めて30分以内に収まる。早起きして外に出ると何だか新鮮な心持ちになり、「その気になればいくらでも時間は作れる!」と前向きになるだろう。
4. 水だけ飲み、空腹で走る
痩せるために走るなら空腹でOK。その方が無駄な体脂肪が燃えやすく、カラダがギュッと絞れる。ただし眠っている間にコップ1杯程度の水分を失い、軽く脱水している。脱水=血液不足で運動すると辛い。走る前にコップ1〜2杯の水を補うべし。
5. 歩くと走るを繰り返して苦手意識を払拭する
太って運動不足だとランはそれなりに辛い。まずは歩こう。自宅周辺の周回コースを速歩きして「少し走れそう」と感じたら軽く走る。1週目は3分歩き、1分走るを4セットこなせば十分だ。走行時間は実質4分。簡単すぎてランの苦手意識も払拭。
6. 土日も朝イチで走ってみる
平日忙しいと土日くらいは寝坊したいが、寝坊は2時間以内に留め、平日と同じように朝走ろう。朝のうちにノルマを果たすと、あとは自由に使えるのでメンタル的にも非常にラク。スマホやテレビなどでダラダラ過ごしていた週末にランを取り入れると、生活にメリハリが出て充実する。
7. 土日は特別メニューに挑む
土日は特別メニューにチャレンジ。土曜は自宅に引きこもらず、買い物などで外出して遠出。1日1万歩を目標に歩く。体重が変わらないとやる気が下がるものだが、走り続けていると体力は必ず上向く。それを“見える化”して意欲UPにつなげるため、毎週日曜にタイムトライアルを実施。1㎞走ってタイムを計測するのだ。男性は1km6分30秒、女子は7分が標準だ。
8. 眠りが深くなり、ご飯が美味しい
1週目ではいくら走っても体重はそんなに変わっていないはず。でも、1週間の終わりに振り返ると、眠りが深くなったり、ご飯が美味しくなったりといったポジティブな違いを感じる。体質変化の始まりだ。