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難攻不落の“皮下脂肪城”は6か月で攻略せよ(3)|2〜3か月目は軽い運動も取り入れるべし

皮下脂肪はなかなか落ちない。ならば、戦略を立てて、6か月間でじわじわと攻めるのだ。この記事では2〜3か月目の戦い方を指南。これまでの1か月間で成果が出始め、やる気が上がったはず。食事改善とちょっとした運動を取り入れ、もう少し頑張ってみよう。

1. 朝昼はしっかり、夕食は減らして糖質を少なめに

朝昼はしっかり、夕食は減らして糖質を少なめに

起きたてのカラダはエネルギーが枯渇した状態なので、朝食はバランスがとれた食事をしっかり食べたい。体温の上昇を促すタンパク質、脳の栄養になる糖質は必須。午前中の活動をサポートしてくれる。

昼食も重要だ。夕食までの時間が長いし、午後はもっとも活動量が多い時間帯だから、ある程度量を摂ってほしい。忙しいからと抜かないこと。カラダが脂肪を溜め込むモードになってしまうし、体内時計が狂う原因になる。

そして、夕食は早い時間に食べたい。8時が理想、遅くとも9時までに終える。量は朝昼より減らして、糖質も少なめに。あとは寝るだけなので、エネルギーを多く摂取する必要はないのだ。

2. 丼、揚げ物は週1回に留める

丼、揚げ物は週1回に留める

ごはんの量が多い丼物は基本的にカロリーが高く、ダイエットには向いていない。また、ドカ食いを誘発してしまうために、過剰なエネルギー摂取に陥る可能性も高い。揚げ物は太りやすいというのは、周知の事実である。

だから、皮下脂肪を減らすときに丼物や揚げ物を食べる必要性はまったくない。しかし、これらは旨いのも事実。絶対に食べないと決めると、それがストレスになり、ダイエットを続けられなくなってしまうこともある。

そこで、丼物、揚げ物を嗜好品として考えよう。1週間に1回だけ、本当に楽しむために食べるのだ。このときは、カロリーを気にせず、自分の好きなモノを自由に食べてもいい。

3. 適量をオーダーしたら同量にシェア。追加はなし

適量をオーダーしたら同量にシェア。追加はなし

たとえば食事会。大皿に料理が盛られて、次々と運ばれてくる。何も考えずに食べ進めてしまうと、自分が食べた量が分からなくなる。そして、いつのまにか食べ過ぎという残念な結果に…。これを防ぐための方法を教えよう。最初に適量をオーダーする。友人と5人なら、5人分の料理を注文すればよい。

そして皿が来たら、最初にシェアしてしまうのだ。さらに、追加は一切しないこともポイント。これで食べ過ぎることはない。友人との食事はメリットもある。会話が弾めば、ゆっくりと食べることができる。シェアしたあと、会話を楽しみながら料理を味わえば、量が多くなくても満足感が得られる。

4. 食料は満腹時に買う。買い置きはしない

食料は満腹時に買う。買い置きはしない

空腹のときに食料を買うのは危険である。食べたいモノを考えずに買ってしまうからだ。あっ、コレは美味しそう、こっちもイイ、というように。その結果、家にはさまざまな食べ物が溜まってしまう。

すると、傷んでしまう前に食べようとか、ちょっと小腹が空いたから一口だけ、ということにもなる。身近な場所に食べ物があるのは、痩せたい人にとっては、実に最悪の環境なのだ。

だから、買い物は満腹のときにするようにしたい。そして、必要な分だけを買う。量が多い特価品には目もくれず、1回で食べられる最低限の食料に留める。家に食べ物がなければ、買い物に行くのは面倒ということで、案外、我慢できてしまうものなのだ。

5. 長引く会議の前に糖質を摂取

長引く会議の前に糖質を摂取

「どうも会議で夕食時間が遅くなりそう」。そんなときは、夕食分の糖質を早めに食べておく。そして、会議後には主菜と副菜、つまり糖質抜きの食事を摂ろう。

ビーマル1という遺伝子がある。これは、体内の糖質を脂肪へ変えるように命令を出す遺伝子。24時間周期で増減を繰り返している。昼過ぎまでの体内での量は少ないが、午後3時ぐらいから増え始める。そして、夜9時を過ぎると急増する。これ以降に糖質を摂取すると、脂肪になりやすいのだ。

だから、ビーマル1が幅を利かせる前に、糖質だけあらかじめ食べておく。そうすれば、エネルギーとして消費され、体内の糖質の量も減っていく。余分な脂肪を溜め込まなくて済むのだ。

6. 2〜3階分ならば階段で上がる

2〜3階分ならば階段で上がる

階段を上がることは、すなわち有酸素運動である。酸素を取り込み、脂肪を燃焼させて、エネルギーとして消費する。皮下脂肪を減らしたい方には、ぜひ実践してもらいたい。最初はゼーゼー息が切れるだろうが、まず1階分から始めればよい。何度も繰り返すうちに、2~3階分なら平気で上れるようになるはずだ。

また、逆に階段を下りるのも、実はオススメなのだ。こちらは、筋力トレーニングとなる。足を階段に落としたときの衝撃は、体重の2~3倍にもなるといわれている。これを脚の筋肉がしっかりと支えることで、筋肉が育っていくのである。エレベーターはラクだけど、肥満を助長してしまう。自分の脚で上って、下りてが重要なのだ。

7. 週3回のスクワットで筋力をつける

週3回のスクワットで筋力をつける

人間のカラダのなかで、大きな筋肉が集まっているのが脚。上半身の重さに耐え、歩く、走るなどの運動のために、太腿には大腿四頭筋、ハムストリングス、ふくらはぎにはヒラメ筋、腓腹筋という大きな筋肉が存在している。そして、これらを鍛えることで、日常的なエネルギー消費を増やすことができる。

そこでスクワット。やり方は簡単だ。足を肩幅に開いて、腕を前に伸ばして立つ。イスに座るように膝を曲げて腰を落とす。膝が90度まで曲がったら、戻って繰り返す。週3回、10回×3セットを目安に行おう。といっても、具体的にやる日を設定しなくてもいい。それがストレスになってしまう。時間があるときに、気軽にやってほしい。

コレもやってみよう!

  • まだまだ脂肪との戦いは続く。いろいろな案に挑戦して、痩せる意識を鼓舞しよう
  • 目指したい理想の体型の写真を部屋に貼る
  • おやつは洋菓子より和菓子にする
  • 注文するときは「ごはん少なめに」の一言
  • 食事を残すことを厭わない
  • 背もたれを使わずに背すじを伸ばして座る
  • 大股で颯爽と歩く
  • ランチは遠くの店に歩いて行く
  • 友達とは立ち飲みのバーで飲む
  • スポーツジムに入会する
  • 90分働いたら、深呼吸する

(4〜6か月目の心得に続きます)

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根来秀行(ねごろ・ひでゆき)/医師、医学博士。ハーバード大学医学部客員教授、ソルボンヌ大学医学部客員教授。内科学、抗加齢学、自律神経、睡眠医学など多岐にわたって国際的に活躍中。

棚橋伸子(たなはし・のぶこ)/管理栄養士。フードスタイリスト。国際薬膳師、中医薬膳専門栄養士。西洋、東洋の栄養学に基づいた、美味しくてヘルシーで健康的な食を提案。雑誌、テレビ等でも活躍。

取材・文/鈴木一朗 イラストレーション/Kiji-Maru Works 監修/根来秀行(事業構想大学院教授)、棚橋伸子(管理栄養士)

(初出『Tarzan』No.756・2019年1月4日発売)

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