「目標体重にはなったのに…」リバウンドを何度も繰り返してしまう人の、傾向と対策
ダイエットに成功すると達成感と解放感から、減量前以上にたくさん食べてしまう。ダイエットにつきもののリバウンドに、どう立ち向かえばいいの? 中野ジェームズ修一さんから、アドバイスをいただきました。
取材・文/神津文人 イラストレーション/死後くん 監修/<a href="/tags/nakano_james/">中野ジェームズ修一</a>
(初出『Tarzan』No.749・2018年9月13日発売)
リバウンドを繰り返してしまうひとの傾向
徹底した食事制限と、週に3回の筋トレと有酸素運動をきっちりとこなし、3か月で10kgの減量に成功。筋肉もついて脱げるカラダを手に入れた。頑張ったご褒美にちょっと休憩のつもりが、気がつけば3か月以上まったく運動をせず、カラダも元通り…。
運動や食生活の改善を実行でき短期間で目標が達成できるものの、リバウンドを繰り返してしまうCさんは「実行期」から「維持期」に移行できないタイプと言える。
Cさんのようなタイプは、運動や食事制限のやり方に、無理がある場合が多い。極端な食事制限や、過酷な運動がストレスになっていて、その結果、目標達成と同時に解放感が爆発している可能性が高いのだ。
何事においても自分が過度にストレスを感じているものは、続けることが難しい。過去に肉体改造に成功している食事制限や運動であっても、リバウンドを繰り返しているのなら、極端なやり方を見直すべき。一生続けられるような食事や運動が二度と太らないカラダへと繫がるはず。
また、目標設定を難しくしすぎている場合もある。それほど太っていない人が3か月で10kg痩せようとすれば、自ずと食事制限も運動も大変なものになってしまう。例えば、目標を3か月で3kg、1年で10kgに変えるだけで、ダイエットを楽しめるようになる可能性もある。
ステージを「実行期」から「維持期」へと移すためには、ストレスにならないやり方、楽しめる方法を見つけることが大切。運動することが趣味になってしまえば、きっと続けられるはず。
リバウンドを繰り返してしまうひとの対策
1. 過度な食事制限、無理な運動を避ける
体重を落とすことだけを目的としたような過度な食事制限は、継続することは難しいし、健康的ではない。
糖質オフ、アルコール抜き、断食やファスティングなどは、一時的に体重は落ちても、元の食事に戻れば必ずリバウンドする。
また短期間での結果を求めて、運動の頻度や負荷を上げすぎるのも失敗の原因になりやすい。無理なく始められるレベルから、少しずつ頻度や負荷を上げていこう。
2. 運動の楽しさ、食生活改善の気持ちよさを植え付ける。
基本的に辛いこと、嫌いなことは長く続けられないもの。なるべくストレスにならないように心掛けながら、運動や食生活の改善をすることで感じる気持ちよさ、カラダのコンディションのよさ、楽しさなど、ポジティブな感覚を自分に植え付けていこう。
楽しいもの、気持ちのよいものなら、“続けたい”と思えるはず。運動の種類もカロリー消費の効率などにはこだわらず、自分が楽しんでやれる方法を探すべき。
教えてくれたひと:
中野ジェームズ修一さん(なかの・じぇーむず・しゅういち)/フィジカルトレーナー。1971年、長野県生まれ。〈スポーツモチベーション〉最高技術責任者。メンタル、フィジカルの両面からアスリートをサポート。その種目はバドミントン、トランポリン、マラソンなど幅が広い。