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同僚からの「お願いメール」は断るべき?|職場の人間関係、ココロが楽になる処方箋

人間関係で強いストレスを強いる職場で、いかに自分を大事にコミュニケーションしていくか。前回の記事では、自分の存在をゴムボールに、ストレスをボールにかかる圧力にたとえてストレスから回避する「逃がしメソッド」を解説した。

この逃がしメソッド、同僚との付き合い方のなかで、どう発揮すればよいだろう? 3つのケーススタディで考えてみよう!

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同僚からの「お願い」、あなたはどう対処する?

1. 突然“お願いメール”を送りつけられたとき

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どちらを選ぶ?
A. 見なかったつもりで無視する
B. 「無理かもしれないけど」ととりあえずレスする

いついかなるときも携帯電話ですぐに捕まる人がいる一方で、退社後は何度連絡しても捕まらない人がいる。「ボク」タイプの人間は圧倒的に前者で、捕まったが最後、何やら無体な頼まれ事をされてしまうことがしばしばだ。

本人がそれで苦にならないのなら大して問題はないが、意に反しても頼まれたら断れない体質の場合は改善の必要がある。頼まれ事を何でも飲み込んでしまうというのは、千本ノックの勢いでストレスを跳ね返し続けるということ。いずれ、交感神経バーストに繫がりかねない。

いきなり頼まれ事を断ることができないのなら、Aのように“お願いメール”へのレスを控えることから始める。ノーリアクションを続けるうち、「あれ、こいつ断るヤツなんだ」と思われればしめたもの。

こうした条件付けに成功すれば、いずれ同僚に残業を頼まれてもきっぱり断ることができるようになるはず。

2. サービス残業に道連れにされそうになる

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どちらを選ぶ?
A. 自分もケリをつけたかったので、付き合う
B. 早く寝たいので先に帰る

ひとりの人間のパフォーマンスの良し悪しを決めるのは、まずもともと持っている能力。そして課題にかける十分な時間。最後に不可欠なのがコンディショニングだ。前のふたつの条件は当たり前のように重視されるが、最後のコンディショニングはとかく見過ごされがち。

30代も後半になると、昔はそれほど苦でなかった徹夜がどう頑張ってもできなくなってくる。でも、抜き差しならない仕事を仕上げるためについ残業してしまう。そんな人もいるだろう。

でもこれ、コンディショニングという意味では最悪。徹夜した人間の認知機能はビール大ビン1本飲んだときと同レベル。こんな状態でいいパフォーマンスが期待できるはずもない。

というわけで、体力が落ちてくる年齢になればなるほどコンディショニングに着目すべし。だらだら残業をするくらいなら、Bに倣いさっさと帰って十分な睡眠をとり、早起きして仕事にとりかかろう。

3. 体調が悪いときディープ飲みに誘われる

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どちらを選ぶ?
A. 大事をとって家に帰る
B. これもコミュニケーションの一環と思って付き合う

大きな仕事を抱えているとき。気持ちがイマイチ乗らない仕事を手がけているとき。「ボク」は少々体調を崩している。

病院に行くほどではないが、ときどき胃がキリキリする、お腹をくだす、頭痛がする、よく眠れないなどなど。これらの不調は、常に交感神経が興奮している状態が続き、自律神経のバランスが崩れているというサインかもしれない。

こういうときは初心に戻ってかつてのルーティンに立ち返ることが有効だ。調子のよかったときは朝何時に起きていたか、どんな朝食を食べていたか、いつも見るテレビ番組は何だったか、週末はどんな活動をしていたか。

どんな小さなことでもいい、過去のルーティンを思い出してできる限りその習慣を取り戻す。リズムを取り戻すことで自律神経のバランスも整ってくるはずだ。ゆえに調子が悪いというときは不毛な飲みに付き合わず、Aのように自分を大事に。

取材・文/石飛カノ イラストレーション/井内 愛 取材協力/吉野 聡(新宿ゲートウェイクリニック院長・吉野聡産業医事務所代表)

(初出『Tarzan』No.698・2016年6月23日発売)

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