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フィットネスの習慣化を助ける新感覚ライト《ライフコンディショニングシリーズ》を体験
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子どもに教えて自分も速く走るための、大人のための「かけっこ」必勝マニュアルを3回に分けて伝授。第1回の本記事では、走る際に注意すべき「勝ちポジション」「勝ちライン」「膝通し」「腕振り空地面」の4つを紹介する。我が子とともに参加する運動会で、速く走るポイントを押さえて、颯爽とトラックを駆け抜けよう!
かっこいい走り方と、タイムを縮める走り方、それぞれ別物かと思いきや実は深く関係している。フォームが美しいということは、無駄な動きがないということ。つまり、スムーズに足が運べてスピードも出る。おまけに怪我もしにくい。
ならば、見た人がひと目でかっこいいと思えるような走りをまずは徹底的に目指すべきだ。結果は後からついてくる。
走る際に注意するポイントは、「勝ちポジション」「勝ちライン」「膝通し」「腕振り空地面」の4つ。これさえ押さえれば、誰でもかっこよく走ることができるという。どれも聞き慣れない言葉だが、これ全部、正しい姿勢を示したもの。大人はもちろん、子どもの走り方の良し悪しを判断し、アドバイスする際にも4つのポイントは有効。
走っている最中に猫背になっていたら「勝ちライン!」、振っている腕が伸びていたら「空地面!」と声をかければ子どもは瞬時に走り方を修正する。親子で日頃から意識する習慣を身につけておこう。
足裏の前半分全体に重心がかかっている状態を「勝ちポジション」、後ろ半分にかかっている状態を「負けポジション」とする。言い換えれば爪先重心と踵重心なわけだが、「勝ち(正しい)」「負け(正しくない)」とイメージしやすい言葉で声をかける方が、子どもも意識しやすい。速く走るためには、常に勝ちポジションを意識することが大切。
おへそとみぞおちに手を置く。この2点を遠ざけると「勝ちライン」、近づけると「負けライン」になる。勝ちラインは背すじが伸び、胸郭が開いた状態。つまり正しい姿勢だ。「気をつけ」のポーズをとると、必要以上に背中を反らし肩に力が入ってしまうため、この勝ちラインで調節しよう。普段から意識することで、姿勢も美しくなる。
一歩をできるだけ早く前に出すには、後ろから前へ運ぶ足の軌道を短くしなければならない。スタンディングスタートからの動作を説明しよう。
後ろ足を地面から離し、その足が軸脚の膝の横を通るように、一歩前に踏み出す。仮に脚が後ろに流れるように走ると、足首と膝の距離は離れているはずだ。この足首が膝を通る軌道のことを「膝通し」とする。
肘を直角に曲げ、脇を締める。肘の角度を変えずにまずはゆっくり、右手を空に、左手を地面に向けてみよう。左右の手を入れ替え、繰り返す。すると、肩甲骨が大きく動いているのを感じられるだろう。指先が空と地面を向いているとカラダの前側だけで腕を振ることがなくなり、きちんと地面反力を生み出すことができるようになる。
取材・文/黒澤祐美 イラストレーション/藤原なおこ 監修/里 大輔(SATO SPEED代表)
(初出『Tarzan』No.716・2017年4月6日発売)