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カラダの不調のカギは「骨盤」にあり。徹底セルフチェック&ストレッチ集

ひとつ、喩え話をしたい。ここに一本の柱がある。これを2本のロープによって立ててみる。まずは、柱を地面と垂直にして、柱の上部に2本のロープの端を括り付ける。そして、ロープを前後に伸ばして、地面に固定する。そう、テントを張るときの要領である。

このとき、柱をまっすぐに保つためには、前後に伸びたロープの張力が等しいことが重要。なぜなら、片側だけ強いと柱はそちらへ倒れてしまうからだ。

利き手、利き足、ハイヒール

骨盤と筋肉の関係もこれに大変よく似ている。たとえば、骨盤を前に倒すために働く筋肉と、後ろに倒すために働く筋肉があるとしよう。

と、もうおわかりだろうが、前後の筋肉が等しい力を発揮していれば、骨盤は正しい位置に収まっている。だが、どちらかの筋肉が大きな力を出していれば、そちらに向かって傾いて、歪んでしまうのだ。そして、ほとんどの人の筋肉は、正しい力の発揮ができていないのである。

理由はいくつでも挙げられる。たとえば、人には利き手、利き足がある。自分が動かしやすい側は、筋力が強くなる傾向にある。立ったときに右に重心が来るか、左に重心が来るかでも筋力は変わる。

また、女性なら、ハイヒールを履いただけで、重心は前に来て骨盤は前傾する。つまり、非対称の動作や、アンバランスなカラダの状態によって骨盤は歪むのだ。

日ごろのチェック&ストレッチで解消

ただ、これらを行うことで、一時的には悩みが解消されると思うが、その後、また悪い姿勢を続ければ、元の状態に戻ってしまう。日常から姿勢を意識して生活し、そのうえでストレッチやエクササイズを行っていく。そうすれば、正しい位置に骨盤を保持できる。

1. まずは骨盤の前後左右の歪みをチェックしよう

・骨盤が前傾/後傾になってないか?

20181005_711_p36_01

耳朶、肩の出っ張りの肩峰、腰の出っ張りの大転子、膝の横、踝が一直線になるのが正しい姿勢。骨盤が前傾すると膝、大転子が前方に、後傾だと後方に移動する。スマホで撮って確認しよう。

・骨盤が左右に傾いていないか?

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左右の骨盤の出っ張りに、人差し指と中指を添えて立つ。鏡に全身を映して、左右の指の高さをチェックしてみよう。どちらかが高い場合は、骨盤が傾いていて、正しい位置にないことになる。

2. 骨盤の歪みをストレッチで矯正していこう

(1)前傾を直すには?

骨盤の前傾を修正するために必要なのは、「骨盤の前傾を促す筋肉」をしっかり伸ばすこと。大腿四頭筋、腸腰筋、脊柱起立筋の3つの筋肉を伸ばすストレッチを。

・「大腿四頭筋」を伸ばす

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床に仰向けになる。片側の膝から下を体側につけるようにして、脚を深く曲げる。このとき足の裏を上に向ける。腕を頭上に伸ばしたら、10秒キープ。太腿の前部がしっかりと伸ばされていることを確認すること。左右行う。

・「腸腰筋」を伸ばす

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背すじをしっかりと伸ばして、脚を大きく前後に開く。後方の脚は、足の甲を床につける。両手を腰に置いたら、上体をできるだけ前方へと押し出し、後方の脚の股関節を床へと近づけて伸ばしたら、10秒キープ。左右行う。

・「脊柱起立筋」を伸ばす

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床に仰向けになる。左右の腕を横に伸ばし、手のひらを床につける。片側の脚の股関節と膝を曲げて、床から浮かせたら、反対側の脚へ向かって倒す。膝が床についたら10秒キープ。下背部の伸びを意識しつつ、左右行う。

(2)後傾を直すには?

必要なのは、「骨盤を後傾へと導く筋肉」をストレッチすること。大臀筋、腹直筋、そしてハムストリングを伸ばす3つのストレッチで、後傾を修正しましょう。

・大臀筋を伸ばす

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膝を立てて床に座る。片側の脛の外側を、もう一方の膝の上に乗せる。カラダの後方に手をつき、腕で上体を前方へ押し出す。カラダを丸めないよう注意。乗せた脚側の尻が伸びているか確認して10秒キープ。左右行う。

・腹直筋を伸ばす

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床にうつ伏せになる。両手を腰の横に置いたら、肘を伸ばして、上体を反らせる。腹の前面がしっかり伸びていることを確認したら、10秒キープ。腰が悪い人は床に肘をつけて、上腕分だけを床から浮かせるようにしよう。

・ハムストリングを伸ばす

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脚を前に伸ばし、床に座る。片側の脚を曲げて、足の裏を伸ばした脚の膝横に置く。伸ばした脚側の手で、爪先をつかむように前傾し(できるだけでいい)、もう一方の手は伸ばした腕の上腕をつかみ、10秒キープ。左右行う。

(3)左右差を直すには?

大切なのは、「骨盤の片側を上げている原因」を取り除くこと。腹斜筋、腸脛靭帯を伸ばすストレッチを。

・腹斜筋を伸ばす

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床に膝をつけて立つ。右の腕を頭上に伸ばし、左手で右の手首をつかむ。左手で右腕を引っ張り、上体だけを左に倒したら10秒キープ。これは骨盤の右側が上がっている人のストレッチ。左が上がっている人は、逆で行う。

・腸脛靭帯を伸ばす

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床に仰向けになる。左の脚を伸ばしたまま、床と垂直になるように上げる。右手で左脛をつかみ、右へと倒したら10秒キープ。これは骨盤の右側が上がっている人のストレッチ。左が上がっている人は、逆で行う。

(初出『Tarzan』No.711・2017年1月26日発売)

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