ジムのプールに行ったなら、泳ぐ前に必ずやるべきストレッチ|のびのび〜ストレッチvol.2
毎日の生活に取り入れられる簡単なストレッチを紹介する「のびのび〜ストレッチ」。第2回は、プールで泳ぐ前にマストでやりたい、足つり予防のストレッチ!
取材・文/黒澤祐美、黒田創(コラム) 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘアメイク/村田真弓 ストレッチ監修/坂詰真二 コラム取材協力/須藤明治(国士舘大学体育学部教授)
「のびのび〜ストレッチ」バックナンバー
プールで泳ぐたびに、ハンガリーの競泳選手ジュジャンナ・ヤカボシュのように泳ぎもカラダも(ついでに顔も)完璧だったらなと思う。
もちろんそういうわけにもいかない。そんな完璧になれなくても、せめてプールで格好悪いところを見せないように、足つり予防だけはしておきたいもの。
足首周りは特によく動かすから、念入りにストレッチ。せっかくだから泳ぎをダイナミックに見せるために、肩の可動域も広げて温めておこう。
1. フェンシング
(1)脚を大きく前後に開いて立ち、両脚の膝を正面に向ける。手は腰に置く。
(2)前脚の膝を曲げ、後ろの足の足首を伸ばした状態で10〜30秒キープ。反動をつけず、ゆっくり足首を伸び縮みさせるように行う。後ろの脚を曲げないように注意しよう。逆脚も同様に。
2. バリスティック・フェンシング
(1)1のストレッチの、後ろの足の足首を伸ばした状態からスタート。
(2)後方の脚のかかとを床から浮かし、つま先立ちになる。同時に重心を前に移動、曲げていた前の膝をまっすぐにする。スタート姿勢から、この動きを交互に繰り返し、後脚のふくらはぎをほぐす。逆脚も同様。10回×1〜3セット。
3. ハンド・ビハインド・ネック
(1)右腕を頭上へ上げて肘を曲げる。軽く顎を引いておく。
(2)左手を右肘に添え、右肘を左側に引き寄せながら10〜30秒キープ。肩の可動域を広げる意識で行えば、泳ぎも向上する。
COULMUN:5分泳ぐと、そこから脂肪がエネルギーに!
水泳、特にクロールのエネルギー消費量が凄いといっても、そんなに長い距離を泳げない人も多いだろう。しかしご安心を。「クロールで主に使われるのは大腿四頭筋や臀筋、上腕三頭筋や大胸筋などですが、いずれも遅筋が優位に働きます。なのでそれほど長い距離を泳がなくても脂肪燃焼効果はありますし、上達して長時間泳げるようになれば継続的に脂肪がエネルギーとして使われることになります」(国士舘大学の須藤明治教授)。ゆっくり長く泳ぐ運動を5~10分も続けるとその時点で体内のエネルギー供給の割合がぐっと上昇し、体内の炭水化物や脂肪、タンパク質がエネルギーとして燃焼される。逆に、早く泳ごうと無酸素状態になってしまうと、たちまちエネルギーの供給は下がる。効率のよいエネルギー供給には、「ゆっくり長く」が肝心なのだ。