キーワードは、高タンパク質・低脂質・中糖質・含硫アミノ酸。
筋肉は水分を除くと、ほとんどがタンパク質。タンパク質は20種類のアミノ酸からなり、そのうち9種類は体内で合成できない必須アミノ酸である。必須アミノ酸が1種類でも足りないとタンパク質の合成効率が落ち、筋トレに真面目に励んでも筋肉はきちんと肥大しにくい。
肉は必須アミノ酸をバランスよく含む。アミノ酸スコア100点満点の上質なタンパク源だ。筋トレで筋肉を大きくしたいなら、1日最低1回は肉を喰らいたい。
そして肉を選ぶ際には、脂質が少ない種類、部位にするのが鉄則。いかに優れたタンパク源でも、牛サーロインや豚バラ肉のように脂質が多いものを食べすぎると、カロリー過多に陥りやすい。余ったカロリーは容赦なく皮下脂肪として溜まる。せっかく鍛えた筋肉を皮下脂肪が覆い隠してしまったら、筋肉美も魅力半減。ゆえに高タンパク質&低脂質の豚ヒレ肉か牛ヒレ肉が第一選択肢だ。
付け合わせには、ジャガイモやパスタなど適量の糖質を。糖質を摂ると分泌されるインスリンというホルモンは、筋肉のタンパク質合成を助ける働きがある。糖質オフは皮下脂肪を減らすには有効だし、摂りすぎは禁物だが、適度な糖質は筋肥大をアシストする。
さらに、サイドに添えるなら、ニンニク、ニラ、タマネギなどのネギ類がオススメ。ネギ類に含まれる含硫アミノ酸には、筋肥大へと誘導する男性ホルモンのテストステロンの分泌を促す作用が期待できる。豚肉や牛肉との味の相性もバッチリ。
1.甘酒漬け塩豚焼き〜豚ヒレ肉こそ超高タンパク食
CHECK
- 1人分327kcal
- タンパク質35.7g
- 糖質20.9g
材料(1人分)
- 豚ヒレ肉150g
- 甘酒(濃縮タイプ)½カップ
- 塩小さじ1/2
- オリーブオイル小さじ1/2
(付け合わせ)
- ジャガイモ1個
- ニラ4本
- 塩ポン酢小さじ1
作り方
- 豚肉は厚さ1cmほどに切る。甘酒と塩をよく混ぜる。ラップを広げて半量を塗り、その上に豚肉を並べ、残り半量を塗り重ねる。ラップでぴったり包み、冷蔵庫で一晩置く。
- ラップを開いて豚肉についた漬け床を拭い、オリーブオイルをひいたフライパンで両面を焼く。
- ジャガイモは洗って皮ごとラップに包み、電子レンジで加熱。火が通ったら手でラフにつぶし、小口切りにした生のニラ、塩ポン酢と和えて2に添える。
メモ
豚ヒレ肉は100g当たりタンパク質22.7g、脂質1.7gと牛ヒレ肉より高タンパク質&低脂質。甘酒でマリネすると柔らかくなる。ジャガイモから糖質、生ニラから含硫アミノ酸。
2.牛ヒレ肉のタリアータ〜牛ヒレに糖質をプラスして筋肥大
CHECK
- 1人分421kcal
- タンパク質34.1g
- 糖質33.8g
材料(1人分)
- 牛ヒレ肉ステーキ用150g
- 塩小さじ1/4
- 黒コショウ適量
- オリーブオイル小さじ1
- ニンニク1片
- イタリアンパセリ適宜
(ソース)
- バルサミコ酢大さじ1と1/2
- ディジョンマスタード小さじ1/2
- 塩少々
(付け合わせ)
- ショートパスタ(茹で)80g
- 紫タマネギ1/8個(50g)
作り方
- 牛肉は室温に戻しておく。焼く直前に両面に塩、コショウを振る。ニンニクはみじん切り、イタリアンパセリはざく切りにする。
- フライパンにオリーブオイルをひいて強火にかけ、肉を入れて焼き色がつくまで2分ほど焼く。
- 裏返してさらに2分ほど焼いたら、取り出してアルミホイルで包んで5分ほど置く。
- (3)のアルミホイルに溜まった肉汁をフライパンに戻し、バルサミコ酢、マスタード、塩を入れて、とろみがつくまで煮詰めてソースを作る。
- (3)の肉をそぎ切りして(4)のソースをかけ、ニンニクとイタリアンパセリを散らす。付け合わせに炒めたタマネギとショートパスタを添える。
メモ
タリアータはローストビーフより簡単に作れるし、ステーキより薄くスライスするとボリューム感が出る。ショートパスタとタマネギで糖質、生ニンニクで含硫アミノ酸を補う。