【マッスル鍋その2】筋肉をつけたいなら牡蠣×ネギで決まり! トレーニーをサポートする4つの鍋

筋トレ後には、具だくさんで滋味深い鍋がトレーニング効果をアップさせる。全4回でお届けする【マッスル鍋】企画、第2回は「タンパク質+αの効果編」です。

取材・文/黒澤祐美 撮影/山城健朗 スタイリスト/矢口紀子 料理製作/平野實希(管理栄養士、〈食デザイナー〉代表)

(初出『Tarzan』No.710・2017年1月6日発売)

1.「牡蠣と豆腐のさっぱり鍋」

亜鉛が豊富な牡蠣をネギたっぷりのポン酢であっさりといただく

効率よく筋肉をつけたければ、タンパク質の合成を促す亜鉛と、亜鉛の吸収を高めアミノ酸の合成に関わるビタミンCをトリプルで摂取すべき。亜鉛を多く含む食材は赤身の牛肉、豚レバー、納豆などかなり限定されるため、これ!と狙い撃ちするのが正解。この鍋の主役の牡蠣は特に含有量が多い優秀選手。白菜、ネギなどのビタミンCで完璧。

20181015st_05

タンパク質…35.1g/カロリー…406kcal

材料(1人分)

  • 牡蠣…250g
  • 絹ごし豆腐…1丁
  • 白菜…1/10株
  • 葉ネギ…1本
  • シイタケ…2枚
  • ニンジン(花スライス)…3枚
  • 水…3カップ
  • 昆布…5cm
  • 酒…大さじ2
  • ポン酢醬油…少々
  • 万能ネギ(小口切り)…少々
  • 紅葉おろし…適宜

作り方

  1. 鍋に昆布と水を加えて30分以上置く。
  2. 豆腐、白菜、ネギ、シイタケ、ニンジンを食べやすく切る。
  3. (1)の鍋を火にかけ、沸騰したら火を弱め、酒と牡蠣を加えて10秒置き、牡蠣を取り出す。
  4. 豆腐、白菜、シイタケ、ニンジン、ネギを加えて蓋をして煮る。
  5. 再沸騰したら、牡蠣を加えて煮て、ポン酢醬油、万能ネギ、紅葉おろしでいただきます。

2.「鮭と酒粕の石狩鍋」

アスタキサンチン効果でトレーニング後の疲れを吹き飛ばせ

北海道の郷土料理である石狩鍋。メインとなる鮭やホタテのオレンジ色の卵巣にはアスタキサンチンが含まれており、筋トレ後の疲労回復にひと役買ってくれる。ジャガイモには加熱に強いビタミンCが含まれ、こちらも筋トレ後の抗酸化に効果が期待できる。食欲をそそる酒粕の香りとまろやかな味わいが、癖になる予感。

20181015st_06

タンパク質…43.1g/カロリー…543kcal

材料(1人分)

  • 鮭(切り身)…2切れ
  • ホタテ…2個
  • 玉ネギ…1/4個
  • ジャガイモ…1個
  • ニンジン(斜めスライス)…5枚
  • 春菊…1/4把
  • 水…2カップ
  • 鰹だしの素…小さじ1
  • 酒粕…大さじ1
  • 白味噌…大さじ2

作り方

  1. ジャガイモとニンジンは一緒にラップに包み、電子レンジで2分加熱し、粗熱が取れたら、食べやすく切る。
  2. 鮭、玉ネギは食べやすく切る。
  3. 鍋に酒粕、白味噌、だしの素を加え、水を少しずつ加えて溶きのばす。鮭、ホタテ、玉ネギ、ニンジン、ジャガイモを加えて煮る。
  4. 最後に春菊を加えて、煮えたらすぐいただきます。

3.「鴨とクレソンの鍋」

鴨肉に含まれる鉄分を、クレソンのビタミンCで効率的にカラダに取り込む

使う食材は鴨肉とクレソン、以上!のシンプル鍋。クレソンにはビタミンCが、柚子胡椒にはその吸収を高めるビタミンPが含まれており、赤身肉と一緒に食べることでタンパク質や鉄分の吸収を高めてくれる。鴨の旨味が溶け込んだスープはホッとする優しい味。残ったスープにほぐした焼き豆腐やおからを加えれば、贅沢な〆が完成する。

20181015st_07

タンパク質…33g/カロリー…709kcal

材料(1人分)

  • 鴨ロース(スライス)…200g
  • 水…3カップ
  • 鰹節…ひとつかみ(8g)
  • クレソン…2束
  • 白だしまたは醬油…大さじ1
  • 酒…大さじ1
  • 柚子胡椒…適量

作り方

  1. 鍋に湯を沸かし、沸騰したら鰹節を加えて火を弱める。5分ほど待ち、茶こしで鰹節を取り出す。
  2. クレソンは半分の長さに切る。
  3. (1)に酒と白だしを加えて味を調え、再び弱火にかける。
  4. 鴨肉を加え、沸騰しない火加減で煮る。鴨肉がうっすらピンク色になったら、クレソンを加え、火を止める。

※クレソンがない場合は蕪と蕪の葉がおいしい。菜の花があるときは菜の花が一層おすすめ。〆は焼き豆腐を粗くほぐして煮て、柚子胡椒をトッピング。

4.「納豆キムチ鍋」

発酵食品のWパワーで腸内環境を整え、タンパク質の吸収を促す

キムチや納豆などの発酵食品は消化吸収に優れ、腸内環境を整える作用がある。腸内の環境が整うと、タンパク質の合成に必要な補酵素であるビタミンB群をはじめ、食材の栄養を体内に取り込みやすくなるという効果も。つまり、筋肉を作りやすいカラダになるというわけ。牛肉だしがなければ、コンソメや鶏だしでもOK。

20181015st_08

タンパク質…42.3g/カロリー…683kcal

材料(1人分)

  • 豚バラ肉(スライス)…60g
  • 納豆…1パック
  • 木綿豆腐…1/2丁
  • じゃこ…5尾
  • 牛肉だしの素…小さじ1
  • 味噌・コチュジャン…各小さじ2
  • 白菜…1/8株
  • ニラ…1/4束
  • キムチ…50g
  • 水…2カップ
  • 輪切り唐辛子…適宜
  • 豆もやし…1袋

作り方

  1. 豚肉、豆腐は一口大に切り、白菜は4cm長さのざく切り、ニラは4cm長さに切る。
  2. 鍋に味噌と牛肉だしの素を混ぜ、水を大さじ2加えて溶かし、じゃこ、残りの水を加えて溶かし、豆腐、白菜、豚肉を盛り付けて火にかける。
  3. 沸騰したらニラを加えて、煮えたら火を止め、キムチと納豆、唐辛子の順に盛り付ける。※全体が煮えたところでキムチと納豆を加える。納豆菌は熱に強いが、キムチの乳酸菌は熱に弱いので煮過ぎないこと。
  4. 〆に嚙み応えのある豆もやしを入れる。タンパク質5.6gゲット。