熱中症対策に。ぬか漬けは夏バテの救世主(漢方薬剤師・鹿島絵里さん)
「漢方薬店kampo's(カンポーズ)」薬剤師・薬学博士の鹿島絵里さんが漢方医学視点からのカラダづくりを提案する連載「漢方でつくるヘルシーボディ」。今回は熱中症対策について。
あっという間に梅雨明け宣言!その後は…
漢方医学的視点からカラダづくりを応援する、漢方薬店kampo’s(カンポーズ)薬剤師・薬学博士の鹿島絵里です。
長い長い梅雨が…と思っていたら、あっという間に明けてしまいましたね!
関東地方なら梅雨入りから梅雨明けまで例年43日ほどですが、2022年は21日間でした。つまりいつもの半分だったんです。今年に限っていえば梅雨前の「まだ春だよねぇ」くらいの時期もよく雨が降っていましたので、これから洗濯物を思いっきり干せるようになるのはありがたいことです。
しかしうかうかしていられません。夏へのシフトはできていますか? 夏が来たのですから、巡りのいいカラダを維持するためにも“夏の過ごし方”を意識しましょう。
筋肉の攣りは熱中症の黄色信号!?
ニュースでは連日、暑さによる救急搬送を伝えていますね。脱水症は他人事ではなく、屋内外を問わずどこにいる人にも起こりえる怖い症状です。
たくさんの汗によって水分と電解質(水に溶けるミネラル分)が同時に失われることで、カラダの正常な循環が立ち行かなくなります。痺れる、筋肉が攣る、などはすぐにケアをしなければならないサインです。放っておけば体温調節もままならなくなり、痙攣や意識障害などを伴う熱中症へと繋がります。
すぐに必要な成分をチャージできるものとしてはスポーツ飲料が手軽です。でも毎日飲むとなると糖分も気になるところ。そもそも、ピンチに陥る前に予防する方法はないのでしょうか。
ぬか漬けは夏バテの救世主
健康にも良く、脱水症、熱中症の予防になるもの、そんな都合のいいもの、、、あります!!! ズバリ“ぬか漬け”です。特にきゅうりのぬか漬けがおすすめです。
ぬか床に含まれるビタミンB1、塩分、乳酸菌の整腸作用によるミネラル分吸収力のアップ、きゅうりのカリウムなどなど、いろいろな栄養や効果が相まってきゅうりのぬか漬けは最高の夏おかずです。
カラダの大きさや活動によって適宜加減が必要ですが、朝食に2分の1本ほどを目安に食べておけば、その日一日がラクに過ごせるでしょう。
ぬか床はもってない、やったことはあるけど続かなかったという方も、気負うことはありません。夏限定と割り切ってスタートしましょう。これだけで夏の厳しさがぐっと楽になりますよ。
スポーツ飲料頼みの過ごし方か、同時に腸活にもなるぬか漬け生活か、問うまでもありません。皆さま、どうぞカラダにいい夏の過ごし方で危険を回避してくださいませ。もちろんエアコンの利用や水分補給など、通常の暑さ対策もお忘れなく。