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女性の更年期 セルフ診断チェックリスト&「適切」な治療

女性の更年期

女性、男性問わず、誰しもがいつかは迎える更年期。女性では約6割の人が更年期症状を経験し、うち3割の人は重度の症状が現れると言われているが、実は、漢方処方やホルモン補充療法でかなりの改善が見込める。まずは正しい知識を身につけて、更年期と上手に向き合おう。

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教えてくれた先生

高尾美穂さん/たかお・みほ 医学博士、産婦人科専門医。イーク表参道副院長。女性のライフステージにマッチした治療法を提示、選択をサポートする。『いちばん親切な更年期の教科書』(世界文化社)など著書多数。

エストロゲン値の低下に伴う自律神経の乱れで引き起こされる

「加齢に伴って卵巣の機能が低下すると、卵巣からの女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が減少し、カラダにさまざまな不調が現れます。

特に45~55歳頃は急激な減少期で、50歳前後の閉経前は乱高下するのが特徴。この閉経前後5年の10年間が更年期です」(イーク表参道の高尾美穂先生

女性更年期

エストロゲンの値が急に減ったり乱れたりすると、自律神経がうまくコントロールできなくなってしまうため、ホットフラッシュと呼ばれるのぼせやほてり、大量の発汗といった更年期特有の症状が現れる。

生理周期が早まったと感じたら更年期の始まりのサインかも?

「更年期の始まりを示すもっともわかりやすいサインは生理周期の乱れです。毎月ちゃんと来ていた生理の間隔が空いたり逆に間を置かずに来たりするほか、長引く、短くなる、経血の量が減る、増えるといった変化が40歳代以降に見られるようなら更年期にさしかかっていると考えていいでしょう」

婦人科を受診するかどうかの判断は、婦人科でも問診に使われる下の更年期指数表でセルフチェックを。10項目について症状を強・中・弱・無の4段階で点数付けし、点数が高い場合は受診をおすすめしたい。

仮に点数が低めでも、定期的にチェックを行うことで症状の変化がわかるので習慣化するといい。

女性更年期指数チェックリスト
症状
① 顔がほてる 10 6 3 0
② 汗をかきやすい 10 6 3 0
③ 腰や手足が冷えやすい 14 9 5 0
④ 息切れや動悸がする 12 8 4 0
⑤ 寝つきが悪い、または眠りが浅い 14 9 5 0
⑥ 怒りやすい、すぐにイライラする 12 8 4 0
⑦ くよくよしたり、憂うつになることがある 7 5 3 0
⑧ 頭痛、めまい、吐き気がよくある 7 5 3 0
⑨ 疲れやすい 7 4 2 0
⑩ 肩こり、腰痛、手足の痛みがある 7 5 3 0
強度の目安
  • 強=日常生活に差し障りがあるほど辛い
  • 中=我慢できなくはないけど、なんとかしたいレベル
  • 弱=症状はあるけど、まだ我慢できる程度 
  • 無=ほとんど感じたことがない

  • 0〜25点…上手に更年期を過ごしています
  • 26〜50点…食生活や適度な運動を意識して、無理ない生活を
  • 51〜65点…医師による生活指導、カウンセリング、薬物療法が必要
  • 66〜80点…半年以上の長期的な治療計画が必要な段階
  • 81〜100点…精密検査で方針を決め、長期的な治療を行う必要あり

女性の60%が更年期症状を感じ、30%が重度の更年期障害である

「更年期は、それまでのエストロゲンがある状態からない状態に移行する10年間で、すべての女性に訪れます。ただし不調の程度は人それぞれ。40%の女性は生理周期が変化する程度で更年期を終えますが、60%の女性に更年期症状が現れ、30%の女性は症状が重く、更年期障害に相当します」

更年期症状はホットフラッシュによる異常発汗やほてり、動悸、イライラ、不安感、さらには不眠や食欲不振といった症状が現れるのが特徴。これらの症状が、日常生活を送れないほど重い場合は更年期障害と見なされる。

生理前の症状が重かった人は更年期の症状も重くなりがち

「若い頃にPMS、つまり生理前の症状が重かった人は、更年期症状も重くなる傾向があります。PMSと更年期症状はカラダの怠さ、イライラなど似た症状が多く、どちらかわからない場合もあると思いますが、PMSは生理が来たら症状は治まります。40代に差しかかり、生理中も症状が続いたり、生理周期にも変化があれば更年期と判断してもいいでしょう」

PMSはピル、更年期症状はホルモン補充療法と治療に違いはあるが、運動習慣を持つことや睡眠時間の確保、食生活の改善など、日常で対策できることは共通

更年期症状の重さは遺伝よりも個人のキャラクターに拠る部分が大きい

「自分の母親が更年期はいつも寝込んでいて辛そうだった」という人は、いずれ自分も同じになるのでは?と不安を抱くかもしれない。

しかし更年期症状は個々のキャラクターや生活スタイルが大きく関係し、遺伝的要素に左右されることは少ない、と高尾先生。

「エストロゲンの減少に加え、仕事や家庭環境などによっても更年期症状の程度は変わってきます。また我慢強く自分で抱え込む性格だったり、子供の自立や家族の死といった経験を経ると症状が強く出ることも。遺伝を心配するよりも、なった後のケアを大切に

漢方処方やホルモン補充療法でかなりの改善が期待できる

「更年期症状、更年期障害の治療法としては、足りなくなったエストロゲンをプロゲステロンとともに補うホルモン補充療法があります。これは閉経後の患者さんや、月経があって卵巣機能が低下している患者さんに行われるもので、症状があっても女性ホルモンの値に大きな変化がなければ漢方薬を用いた治療が選択肢になります」

ホルモン補充療法を2か月続けると、エストロゲン減少に伴うホットフラッシュは約9割程度改善する。また漢方処方をホルモン補充療法と組み合わせるのも有効。カラダに合った処方を相談しよう。

更年期に入る前に行きつけの婦人科を見つけておくのがベター

若いうちは病院なんて面倒、と思っていても、更年期を含めさまざまなカラダの不調が訪れる40代。

できれば30代のうちから行きつけの婦人科を見つけておき、普段からちょっとしたことでも相談しておくのが肝心。カラダのわずかな変化を感じ取ってもらえば、より適切な治療を受けられる。

「あとは更年期を機に、自分のために使う時間を多くするのも大事。40代は子育てや介護、仕事など自分以外のことに費やす時間が多くなりがちですが、時間をうまくやりくりして、セルフケアや生活習慣の改善に取り組みましょう

取材・文/黒田創 取材協力/高尾美穂(産婦人科専門医、イーク表参道副院長)

初出『Tarzan』No.836・2022年6月23日発売

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