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運動中の「呼吸」で使われる筋肉ってどこ?【筋トレ知識】

呼吸 ストレングス学園

カラダ作りに関する知識を深める「ストレングス学園」。今回は、ヒトが生きるためにも、運動パフォーマンス向上にも欠かせない「呼吸」について。

問1. 生きるために行う自律的な呼吸は、どちらが正解?

  1. 随意呼吸
  2. 不随意呼吸

心臓血管系の筋と異なり、呼吸器系の筋は神経系からの刺激によって活動する。息を大きく吸うこともできれば、逆に細かく速く繰り返すこともできる。

このように自在にコントロールできるのが呼吸の特徴だ。ただし呼吸を止めることはできない。つまり、不随意呼吸は随意呼吸より優位であり、生きるために行う自律的な呼吸は不随意呼吸であると考える。

安静時、つまり1回の自然な呼吸で出入りする空気の量はおよそ500mL。安静時の呼吸の回数は1分間に12〜15回程度が一般的だといわれている。一方で、最大限に空気を吸い込んだときに両側の肺に入る空気の量は、成人男性でおよそ4〜5Lといわれており、コントロールできる幅も広いことがわかる。

問2. 呼吸をするときに使う筋肉で正しいものをすべて選べ

    1. 内肋間筋
    2. 腹横筋
    3. 心筋
    4. 斜筋

    呼吸は息を吸う「吸気」と息を吐く「呼気」からなり、主に「吸気」で使われるのが呼吸筋だ。息を吸うと空気は鼻を通り、喉から気管へ、さらに左右の肺それぞれに1本ずつ分かれた気管支に入る。

    このとき外肋間筋が縮んで肋骨が引き上げられると同時に、肺の下にある横隔膜が収縮・下降する。すると胸の空間が広がり内部の圧力が下がるため、外との圧力差によって空気が肺に流れ込む。

    一方息を吐く際は、伸びていた肺が縮もうとする力によって空気が肺から押し出され、同時に肋骨全体が下がる。さらに胸腔が小さくなるのに伴い横隔膜の筋肉も緩み、自然と元の高さまで引き上がる。

    このように不随意呼吸の呼気ではほとんど筋肉は使われないが、運動中など意識的に息を大きく吐き出した場合、内肋間筋腹斜筋腹横筋といった呼気筋が使われる。

    呼吸のときに使われる筋肉

    呼吸 ストレングス学園 呼吸のときに使われる筋肉

    問3. 酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出する仕組みをなんという?

    1. 細胞循環
    2. ガス交換
    3. 肺呼吸

    気管支の末端部分には、肺胞という小さな部屋がたくさんついている。それらの直径は0.2mm程度。周りは毛細血管で覆われており、この毛細血管と肺胞を隔てる壁で酸素の吸収と二酸化炭素の排出(ガス交換)が行われている。

    ガス交換とは、気体が濃度の高い場所から低濃度の場所へと細胞膜を介して通過(拡散)する性質を利用したもので、体内に酸素を取り入れ、体外に二酸化炭素を排出する仕組みのこと。

    酸素が消費された後の血液は、酸素よりも二酸化炭素の濃度が高い。この血液が肺胞の壁を介して外から入ってきた空気と触れ合うと、酸素は空気中から血液中へと移動し、反対に二酸化炭素は血液中から空気中へ移動するというメカニズムだ。

    取材・文/黒澤祐美 イラストレーション/モリタクマ 監修/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表)

    初出『Tarzan』No.832・2022年4月21日発売

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