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下町の職人魂が詰まった、“国産”バーベル&懸垂バー

普段使っているトレーニング器具がどこで作られているか知っているだろうか?

中国などの外国製が多いが、なかには日本製もある。今年、〈TEDDYWORKS〉から発売された2商品もそうだ。《KOMBOバーベル》は、ウェイトプレートの代わりに手持ちのダンベルを取り付けて使う画期的なバーベル

KENSUI》は、一本のポールで突っ張る独自の設計で、省スペースを実現した懸垂マシンだ。どちらもユニークな構造だが、使用時の安定感は格別。秘密は下町の職人技にあるらしい。一体どんな技術? と訪れたのは、東京・大田区の工場、〈玉川パイプ〉だ。

作っている人たち
TEDDYWORKS
玉川大輔さん(左)は1959年に創業した玉川パイプの4代目代表。小熊將太さん(右)はTEDDYWORKSの代表。2019年冬より玉川さんと製品の開発をスタートしたバディだ。

「両商品とも主な素材は鉄製のパイプ。シンプルなパイプから、商品に適した太さ長さに加工するのがうちの仕事です」

そう語るのは代表取締役の玉川大輔さん。今回は特別に《KENSUI》の製造工程を見せてくれた。

まずはパイプの先端を熱し、加工しやすい形に変形させる「頭付け」から。最高1080度の専用の炉で金属を熱するため、工場内はサウナさながらの暑さだ。

頭付けで出たススを洗い流した後に行うのが「引き抜き」。約10トンの力をかけてパイプの口径に狭めていく技術だ。国内でも数社しか持たない特別な技術という。

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TEDDYWORKS

最大1080度の炉でパイプを熱し、先端を潰す「頭付け」。その後、「引き抜き」で口径を目的のサイズに変更。

TEDDYWORKS

カッターで切断。

TEDDYWORKS

レーザーカッターで長さ調節用の穴を開ける。

TEDDYWORKS

2本のパイプがしっかりスライドするかを確認。

次に見せてくれたのは《KENSUI》の支柱パーツ。4枚目の写真でスライドする、2本1セットのパイプだ。

「2本とも口径が違いますが、実は同じパイプから作りました。塗料の厚さも含め計算して、ミリ単位の“引き抜き”で加工しています」

綿密な計算と繊細な技術を必要とする、まさに匠の仕事。2商品を企画立案したTEDDYWORKSの代表取締役・小熊將太さんは語る。

「企画段階から、頼むなら技術力の高い大田区の工場にしようと思っていました。そんななか、玉川さんに出会って。しかも、アメフトを20年以上続けているとおっしゃるので、この人だ!と(笑)。今後も大田区を軸に商品を作りたいです」

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PULL-UP BAR

PULL-UP BAR

KENSUI 18cm四方のスペースがあれば設置できる懸垂マシン。85度の傾斜をつけて天井と床に突っ張ることで、高い安定感を確保している。59,950円。kensui.main.jp

BARBELL

BARBELL

KOMBOバーベル 自宅のダンベルを両端にセットしてバーベルに変形。シャフトの太さは競技用と同じ29mmで、ダンベルも大小さまざまなサイズに対応。13,200円。https://www.makuake.com/project/kombo

下町のマッチョな挑戦はまだまだ始まったばかり。これからの展開に、目が離せない。

取材・文/山梨幸輝 撮影/石原敦志 イラストレーション/高橋潤

初出『Tarzan』No.815・2021年7月21日発売

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