漢方医学的視点からカラダづくりを応援する、漢方薬店kampo’s(カンポーズ)薬剤師・薬学博士の鹿島絵里です。
湿気の季節ですね。加湿器から除湿器にお部屋のアイテムも衣替えして、何かとあわただしい季節の移ろいでございます。さて、湿度も高く雨天も続く日々に、だるさと頭痛を感じるという人、いらっしゃませんか?
実はこのだるさと頭痛、漢方の視点では二日酔いの頭痛と性質がよく似たものです。犯人はからだの水の巡りの悪さです。
雨の日は気圧が低いため、いつもはきちんと形の整った水の通り道(血管も)がその姿を崩して膨張します。そこに水分を蓄えやすい体質が加わると、水の流れに勢いは出ないやら、膨張した水の通り道が近くの神経に触れるやらで、だるいやら痛いやら種々の体調不良を生んでしまうわけです。
不必要に水分をため込んだ二日酔いのからだも同じ状態です。
めぐりを整える漢方とは。
こんな時は五苓散(ごれいさん)という漢方薬が良く効きます。二日酔いの特効薬としても有名です。たまに頭痛に悩まされる程度なら、これを飲んで乗り切れます。「水分を蓄えやすい体質を変えたい!」と思ったら、もう少し深堀りしてより自分に合った漢方薬を探してみるのがいいと思います。
水分を蓄えやすいからだは、血巡りの悪さ、胃腸虚弱、やる気が出ないなど、いろんな体質パターンと根っこを同じにしていることが多いです。むくみや汗っかきなど水に関係したことだけが特徴ではありません。むしろこれらがなくても水分蓄え体質の方はいらっしゃいますので、専門家への相談がおすすめです。
トマト、枝豆、トウモロコシ、おくら、きゅうり、スイカなどなど、夏野菜と呼ばれるものも日本の高温多湿気候とよくバランスが取れていて、旬の時期にいただくと体調不良の予防になる食材です。水分代謝を促すカリウムを積極的に補って、逆に水分を蓄えるナトリウムを減らす食事を意識しましょう。
漢方薬も食材も上手に取り入れてこれからの季節を快適に過ごしましょう!お酒の飲みすぎにはくれぐれもご注意を。
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