- 痩せる
- 走る
“スリップインするだけ™”じゃない!《スケッチャーズ スリップ・インズ》快適学。
PR
カラダづくりに関する知識を深める連載「ストレングス学園」。第2回は、ヒトのカラダを形成する「筋」の分類について。問題に答えながら、筋トレの知識を身につけよう。
人間のカラダに存在する筋は、心臓を構成する「心筋」、内臓を構成する「内臓筋」、そしてカラダの活動を支える「骨格筋」に分けられる。そのうち、自分で意識して動かすことのできる筋を「随意(ずいい)筋」、意識的に動かすことのできない筋を「不随意(ふずいい)筋」という。
3つのなかで随意筋にあたるのは、我々が普段“筋肉”と呼んでいる骨格筋だ。歩け、座れ、物を取れといった指令が骨格筋へ届くと筋肉が収縮し、行動に結びつく。一方で心筋と内臓筋も筋肉ではあるが、自分の意思でコントロールをすることができない。よって答えは③。
正解は③。人体には600以上の筋があり、そのうち意識的に動かせる骨格筋は400以上を占めている。筋肉は2つ以上の骨または靱帯などの結合組織に結合しており、肘を曲げる動作のように筋肉が収縮すると付着点が近づき、筋肉が緩むと付着点は遠ざかる。この収縮・弛緩の動きによってヒトは、運動、そして姿勢の保持ができるというわけだ。ほかにも骨格筋は、関節を安定させる、熱を産生するといった役割も担っている。
力を発揮し運動を可能にしている骨格筋に対し、随意運動の指令を出し制御をしているのがカラダの指令センターともいえる神経系である。脳と脊髄からなる中枢神経から「肘を曲げろ」と指令が出されると、その指令は素早い電気信号として運動神経線維を通り、骨格筋上の受容体に伝えられ骨格筋が収縮する。神経はすべての筋肉に通っており、それぞれの筋肉の機能をコントロールしている。
筋肉には「横紋(おうもん)筋」と「平滑(へいかつ)筋」の2種類がある。まずはそれぞれの違いから学んでおこう。
これらの大きな違いは、構造にある。横紋筋はアクチンという細い筋線維とミオシンという太い筋線維が規則正しく配列しており、縞模様が見られるためこう呼ばれている。強い収縮力が特徴で、問1で述べた3種の筋、「心筋」「内臓筋」「骨格筋」のうち、心筋と骨格筋がこれに分類される。
一方内臓や血管の壁に存在する平滑筋は、先端が細長い細胞が集まった筋肉で、縞模様は見られない。収縮力は横紋筋に及ばないが、比較的弱い力で持続的に収縮するため内臓や血管のリズムを保ち続けることができる。内臓筋=平滑筋と覚えておくと、それ以外が横紋筋であることがわかる。
よって、大胸筋、腹直筋、大腿四頭筋などの骨格筋が分類されるのは、①の横紋筋が正解になる。
取材・文/黒澤祐美 イラストレーション/モリタクマ 監修/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表)
初出『Tarzan』No.809・2021年4月22日発売