
糖尿病は認知症のリスクになるの?
A. 脳に老廃物が溜まり続けて、患者の半数は認知症に。
アルツハイマー病は脳の糖尿病とも呼ばれている。
「その通りで、アルツハイマー病をはじめとする認知症は糖尿病の第7の合併症といわれています。有名な久山町研究では、糖尿病患者は健常者に比べアルツハイマー病の発症率が2.1倍、脳血管性認知症の発症率が1.8倍という結果が出ています。さらに恐ろしいことに、糖尿病患者は最終的にはその半数が認知症になるという統計もあるのです」(かたやま内科クリニック院長・片山隆司先生)
なぜ、こんなことになるのか?
2019年の東京大学の発表によると、高脂肪食で飼育し、インスリン抵抗性に陥ったマウスは、脳神経細胞から分泌される老廃物、アミロイドβの除去速度が低下し、脳内に蓄積が進んでいくという。

アミロイドβは健常者の脳内では分解、排出され、蓄積は低レベルに収まっている。ところがアルツハイマー病になると、認知機能の低下が始まる10年以上前からアミロイドβが増加、凝集し、老人斑と呼ばれるシミが脳にでき始める。
このアミロイドβの蓄積が進む過程で、死滅する脳細胞が増え、アルツハイマー病が進行するとされている。こうした症状を推し進めるのが、高脂肪食のもたらした糖尿病状態だろうというのが発表の主旨だった。
「糖尿病治療薬の中に認知症によさそうなものが近年見つかりつつあります。2つの疾患には根深いところで密接な関係があるのでしょう」