漢方医学的視点からカラダづくりを応援する、漢方薬店kampo’s(カンポーズ)薬剤師・薬学博士の鹿島絵里です。
今回は花粉症に対応できる漢方薬をご紹介します。いろいろ種類はありますが、何といっても服用する方の体質が重要! そして、服用する目的もはっきりとさせておく必要があります。
透明〜白色の鼻水が出る体質におすすめはこちら。
辛い症状を一刻も早く止めたいのか、花粉に反応する体質そのものを改善したいのか、それぞれの場合で処方は違ってきます。
まずは鼻水が透明〜白色で症状をとめたい方向けの3処方です。
- 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
- 葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
- 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
これらの処方が合うのは、入浴などでカラダが温まると症状が緩和されるタイプ(カラダに冷えがある寒証タイプ)の方です。順に詳しく見ていきましょう!
1. 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
小青竜湯はドラッグストアの花粉症コーナーでも他の抗アレルギー薬と並んで目立つ位置に置かれていることが多いです。花粉症の症状をとめたいときの第一選択漢方薬と言えます。眠くならないのは多くのユーザーさんにとって嬉しいポイントですよね。
とまらない鼻水におすすめです。予防として症状が出る前に飲んでおくと一日を楽に過ごせるでしょう。
2. 葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
長い名前ではありますが「葛根湯」はおなじみの処方。葛根湯に川芎と辛夷を加えました、というお薬です。とめどなく鼻水が流れ出るというよりは、鼻詰まりが強くて鼻をかんでもすっきりできない方により向いています。
3. 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
華奢な方にぴったり合うことが多いです。葛根湯や葛根湯加川芎辛夷は比較的体力の充実した人に合いますが、これらがいまいち合わない、若い時ほど効果を実感できないという方は、麻黄附子細辛湯を試してみるといいでしょう。
最初の二つの処方に比べてちょっとマイナーな漢方薬ですが、マイナーなままにしておくのがもったいない優秀処方です!気になる方はお店の人やかかりつけのお医者さんに聞いてみてくださいね。
入浴で緩和される寒証タイプの方の花粉症におすすめの漢方薬をご紹介しましたが、これらの処方を使いながら、腸内細菌のケアもお忘れなく。体質改善は一日にして成らずです。
花粉症には漢方、腸内環境、食事など多方面からのアプローチが有効です。できる対策をいろいろやっていきましょう。次回はねばねばした黄~緑色の鼻水が出る方向け処方を紹介します!
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