漢方医学的視点からカラダづくりを応援する、漢方薬店kampo’s(カンポーズ)薬剤師・薬学博士の鹿島絵里です。
2021年も2月に入りました。2月といえば、花粉症シーズンの始まりですね。辛い方には本当に辛いシーズン(涙)。最近はスギ花粉にとどまらず、一年中何かに反応してグスグスしてしまう方も珍しくありません。
抗アレルギー薬を常備しても、今度は眠気や渇きが辛くて、「何かいいものないの?!」とお困りの方の多いこと…。花粉症やアレルギー性鼻炎の方に処方する漢方薬、あります。
腸内環境の整備は花粉症にも有効!?
ただし、ただしです。「これさえ飲めば万事大丈夫というお薬ください!」というご要望には残念ながらお応えできません。そんなものがあったら花粉症なんてとうに撲滅されてますもんね。一方で、症状が軽くなったり、手放せなかった抗アレルギー薬がいらなくなったりと、長年の花粉症の苦しみから解放される方がいることも事実。
「こうすれば絶対に治る方程式」はまだわかっていませんが、効果的な対策があることは確かです。ポイントは2つ、腸内環境の整備と弱点体質の改善です。
近年、腸内細菌が私たちの身体を健やかに保つために実に多くの働きをしていることがわかってきました。アレルギーも腸内細菌が関わる問題のひとつ。「鼻に蛇口がついてるようだった」と話すほど花粉の季節の鼻水がひどかった人が、薬もマスクも無く外を歩けるようになるというのですから、腸内細菌おそるべし!
(※花粉症の有無に関わらず、今は外出時にはマスクをしてくださいね。)
漢方的な視点で花粉症を捉えると、例えば鼻水の症状は水分代謝の異常と言えます。しかし水分代謝の異常は、カラダを構成する気血水のいずれが滞っても生じ得ますし、気血水以外の要素に問題があることもしばしばです。
つまり、その人の花粉症には、その人の体質にあった処方が必要なのです。自分のカラダはどこが弱点なのか、知った上で上手に漢方の知恵を取り入れてみましょう。
次回は処方を解説します!
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