漢方医学的視点からカラダづくりを応援する「漢方薬店kampo’s(カンポーズ)」薬剤師・薬学博士の鹿島絵里です。
先日、一本100円という安さにつられて大根を買ったら重たくて帰り道がしんどかったです。それほど立派な大根だったということなのですが、冬がまさに旬ですね。
同じく旬のブリと炊いたり、そのまま大根おろしでいただいたり、いろんな使い方ができます。そんな大根の、漢方家が愛する使い方があります。第一大根湯と大根あめです。
風邪の撃退に効果的な「第一大根湯」。
ブルッと寒気を感じて「これは風邪の始まりかも!」と思ったら、第一大根湯を飲んで汗をかきます。
「第一大根湯」の材料
- 大根おろし 大さじ1
- おろし生姜 小さじ1/2
- しょうゆ 適量(ぽたぽたでOK)
- 番茶 150cc
以上をミックスします。分量は目安を書きましたが、あえて言いましょう、適当でよろしい!と。
大根おろし多めが好きなら多めに。生姜はチューブではなくぜひ生を皮付きで。生姜は身体を温める着火剤の役割なのですが、生の生姜は多量にとると逆にカラダを冷やしてしまうので入れすぎには注意を。
おしょうゆは飲みやすくするための味付けですので量はお好みで加減してください。番茶はほうじ茶やお湯でも構いません。あったまって寝るための飲み物ですのでカフェインを多く含まない番茶などがよろしい、という意味です。
ブルッとしたら葛根湯飲んで第一大根湯飲んで、布団にくるまって寝るというのがひき始めのお作法です。
「大根あめ」は、のどの痛みや痰に効果的。
「大根あめ」の材料
- サイコロ状にカットした大根 適量
- はちみつ 適量
作り方は上記の2点を一晩寝かせる、です。分量はやはり適当です(笑)
別にサイコロ状じゃなくてもかまいません。一晩寝かせると大根はシワシワに縮んで、出てきたエキスが蜂蜜と混ざり合います。この液体部分をいただきます。スプーンですくって飲んでもよし、お湯に溶いてもよしです。
一晩待てなければ、大根エキスが出たのを目で確認して飲んでしまってもOK。できるまでにちょっと時間がかかるので、風邪かもと思ったら早めに仕込んでしまうのがいいですね。
残った大根はそのまま食べたりお漬物にアレンジしたり、いいレシピができたらSNSに投稿したり、楽しみ方いろいろです!
一本買っても余っちゃうという方、第一大根湯と大根あめをこの冬にどうぞ作ってみてください。体調の良い時でももちろんおいしくいただけますよ。