
約2,600km、従来の記録は7日19時間37分。
新型コロナウイルスの流行で、スポーツイベントやレースは、軒並み中止や延期を余儀なくされている。「レースがないときだからこそ、普段できないチャレンジをしよう」と、日本縦断ギネス記録に挑戦した男がいた。
チャレンジャーの名は高岡亮寛さん。東京・目黒区のサイクルショップ〈RX BIKE〉を運営する六本木エクスプレス代表であり、ツール・ド・おきなわで3連覇を含む6勝を挙げている自転車レーサーだ。

日本縦断のスタート地点は、鹿児島県の南端に位置する佐多岬。そこから約2,600kmを走り、北海道の宗谷岬を目指す。
従来のギネス記録は7日19時間37分。今までに1週間で1,200kmほどを走った経験はあったという高岡さん。「大きなトラブルがなければ記録更新は可能だろう」と思っていたそう。
見事にギネス記録を更新。
挑戦開始は8月5日午前4時。暑さは想定通りだったものの、想像以上に厳しかったのが、信号によるストップ&ゴー。ペースが上がらず、体力を奪われた。思うようにペースアップできず、一日の予定距離を走り終えるのが、夜中になる。
「睡眠時間は短くなり、その蓄積が辛かったですね」と高岡さん。内臓への負担も大きく、食欲も湧かなかったそうだ。

前半は当初の予定よりもビハインドとなったものの、満身創痍なはずの4日目に444kmを走行して巻き返し。本州を縦断しフェリーに乗り、北海道上陸地点で「ようやく記録達成が確信できた」という高岡さん。見事にギネス記録を更新。あとは認定を待つばかりだ。