夏のマスク3厄「熱中症」「肌荒れ」「日焼け」に警戒!
日本の夏は高温多湿だが、新型コロナウイルスの流行にはまだ予断を許さない状況。多くの人が初体験であろう、夏のマスクは、3厄に警戒しよう!
取材・文/神津文人 イラストレーション/中村知史
(初出『Tarzan』No.791・2020年7月9日発売)
蒸し暑い日も増えてきたこの頃だが、新型コロナウイルスの感染予防やエチケットとしても、ラッシュアワーの交通機関、人が集まるオフィスや商業施設などでは、引き続きマスクの着用が望ましいだろう。
そんな夏のマスク着用において、マスク熱中症、マスク肌荒れ、マスク焼けの3厄に警戒するべきだと、男性専門の総合美容クリニック〈ゴリラクリニック〉の総院長・理事長の稲見文彦医師は言う。
① マスク熱中症
例年以上の暑さ対策をしたい。
最も危険度が高いのが熱中症。夏はマスク内に熱がこもりやすく、多湿で喉の渇きを感じにくくもなる。
「マスクの着け外しを面倒がらずに、こまめな水分補給を心がけてください。扇子やハンディ扇風機などを利用して、体温上昇を抑制することも大切です。マスクはできれば通気性の高いものを選んでください。黒い色のものは熱を吸収しやすいので、ホワイト系のマスクのほうがいいでしょう」(稲見医師)
水を飲む際、手で鼻や口を触らないようにも注意。
② マスク肌荒れ
ニキビに悩む人が急増中!
マスクの着用が日常的になり、ニキビが増えたとクリニックを訪れる人が急増していると、稲見医師は言う。
「マスクによって顔が覆われ、風通しが悪くなり、ニキビ菌が繁殖しやすい状況が生まれています。汗で濡れたマスクを使い続けることもニキビのリスクを高めます。夏の間は、予備のマスクを複数用意して、適度に交換するのが理想でしょう。ヒゲを伸ばしていると、汗が付着してマスク内の湿度が高まり、皮膚常在菌が増殖し、ニキビができることも考えられます」
③ マスク焼け
日焼け止めを習慣化すべし。
Tシャツ焼けや水着焼けなら、夏らしく健康的に見えるだろう。しかし、マスク焼けはどうだろうか。時勢的に仕方ないとはいえ、できれば避けたいもの。
「マスクは薄手とはいえ紫外線を遮ります。よって、対策を全くとらないとマスク部分は真っ白で、ほかの部分は真っ黒という状態になってしまいます。予防のために、日焼け止めを習慣化しましょう。SPF(Sun Protection Factor)は、20〜30のものがデイリーユースに適しています。顔全体に満遍なく塗りましょう」