【居酒屋メニュー番付】居酒屋メシで内臓脂肪を貯めないためには、これを頼め!
メニューが豊富な居酒屋は、自炊ができない人の食事処としてとても重宝する。だからこそ、メニュー選びは慎重に。
取材・文/石飛カノ 撮影/小川朋央 イラストレーション/ホセ・フランキー 取材協力/石川三知(管理栄養士、Office LAC-U)
初出『Tarzan』No.779・2020年1月4日発売
居酒屋メシは、単品を自由裁量で組み合わせることができるのが最大のメリット。組み合わせ次第では内臓脂肪を溜めない横綱級の理想メシになることもあれば、頑張りが足りない幕下レベルにもなる。
ここに紹介する番付を参考に精進し、黙っていても三役以上のメニューをオーダーできるようにしたい。お酒を飲まずに食事だけする人は、これらをおかずに150〜200gのご飯や汁物をプラスする。一杯やりながら食事をとる人は、このまま〆ずに終了のこと。
目次
【幕下】トリプルの油料理。幕内はまだ遠し。
みんなが大好きな鶏の唐揚げは、3つまでがカロリーや油脂の限界値。こんな山盛りは言語道断。しかもマヨを使ったポテトサラダの組み合わせはダブル油脂料理の最悪パターン。ホウレンソウのバター炒めでトリプル油脂に。ここは、唐揚げ3個+豆腐サラダ+ホウレンソウの胡麻和えなどを選んでおけば、確実に幕内力士まで行けます。
【十両】腸詰め+フライドポテト。定番だけどNGです。
ソーセージは豚挽き肉の腸詰め。1本に含まれる脂質量は6g弱。3本以上口にしたら、それだけで油脂量は限界だ。さらに問題はくし切りのフライドポテト。スティック状にしたフライドポテトより油に触れる断面積は小さいがソーセージとの組み合わせでは油脂過剰。ザワークラウトと、さらに具だくさんサラダなどを追加すれば幕内に行けるかも。
【前頭】ダブル油脂料理に要注意のこと。
居酒屋メニューの定番、だし巻き卵はタンパク質源として結構優秀。バターを使うオムレツよりも低カロリーに抑えられる。とはいえ、油料理であることには違いないので山菜の天ぷらと組み合わせると前ページのようなダブル油脂料理に。しかも野菜は吸油率が高い。これをおひたしに変更したら大関クラスに格上げされるはず。酢の物はOKメニュー。
【小結】タンパク質は適量で。揚げ物の選択眼を磨く。
ホッケの開きはサバに比べれば脂が少ないが、物言いをつけるとしたらポーション。1尾まるごとは力士ならばともかく、一般人には多すぎる。ここはせめて半身で調整したい。揚げ物は吸油率が少ない川エビの素揚げなら、まあよしとする範囲。殻ごと食べればカルシウム補給にもなる。野菜が不足しないよう必ず副菜には野菜の一品料理を。
【関脇】力士の好む鶏料理は部位を選ぶべし。
居酒屋メニューの中で焼き鳥は非常におすすめの主菜のひとつ。ただし、部位によって油脂量が異なるので要注意。油脂の多いぼんぢりや皮などは避けた方が無難。厳しいことを言うなら糖質を含むタレではなく塩焼きだとなおよしだ。焼き鳥屋では野菜が不足しがちになるが、居酒屋ならば副菜としてサラダなどを追加。フレンチドレッシングはギリOK。
【大関】体脂肪を燃やす青魚の脂を狙い撃ち。
脂の乗ったサバの塩焼きはややカロリーが高め。でも体脂肪を燃焼する作用のあるオメガ3脂肪酸が豊富に含まれているので、半身程度であれば、むしろおすすめの主菜となる。副菜は漬物とヒジキの煮物。植物性乳酸菌が含まれる漬物は腸内環境を整える作用も期待できる。ヒジキは食物繊維はもちろん、カルシウム、マグネシウム、鉄分なども豊富。
【横綱】文句なしの盤石メニュー。
メインディッシュは刺し身。白身やイカなどの魚介類、マグロなら赤身といった脂肪分が少ないものを中心に。これだけではタンパク質がやや不足するので、植物性タンパク質の冷や奴を追加。ちなみに、カロリー的には木綿豆腐より絹豆腐の方が低い。副菜は旬の葉野菜のおひたし。飲まない人はご飯と汁物を付ければ低脂肪高タンパクの横綱級晩ご飯だ。