• 「“投げるもの”が変わっても、道具への向き合い方は変わらない」(パラ陸上・やり投げ選手・若生裕太)
COLUMN
2019.11.27

「“投げるもの”が変わっても、道具への向き合い方は変わらない」(パラ陸上・やり投げ選手・若生裕太)

パラ陸上・やり投げ選手・若生裕太

甲子園出場歴のある日大鶴ヶ丘高校野球部の主将を務めるも、大学進学後20歳の頃に視野の中心が欠ける「レーベル遺伝性視神経症」を発症し、パラ陸上のやり投げに転向した若生裕太選手。競技スタートから1年足らずで日本新記録を出すなど、強豪野球部で培った投球スキルと地肩の強さをパラスポーツの世界で存分に発揮している。

そんな彼が日々の競技生活を共にしているのがこの〈ニシ・スポーツ〉のやりと〈アシックス〉のスパイクである。

パラ陸上・やり投げ選手・若生裕太
若生裕太(わこう・ゆうた)/1997年、東京都生まれ。日大鶴ヶ丘高校野球部を経て、日大文理学部2年時に視覚障がいを患い、やり投げを開始。今年6月のパラ陸上日本選手権で54m25の日本新記録を樹立。

「毎日“投げる”ものが野球のボールからこうしてやりに変わったことを時々自分でも不思議に感じますが(笑)、今ではすっかり欠かせないパートナー。僕も初めて持った時に驚いたのですが、やり投げ用のやりって800gと意外に軽く、投げられる距離によって“硬さ”が変わる。僕のやりは50mクラスで、健常のトップ選手は重さが同じでより硬いやりを使います」

足元を支えるスパイクもやり投げ専用。

パラ陸上・やり投げ選手・若生裕太
さまざまな種目のギアを開発している陸上競技専門メーカー〈ニシ・スポーツ〉のやりは、フレイム柄が用いられるなどデザイン性もユニーク。エナメル素材の〈アシックス〉のスパイクは、アッパーの高さのみならずストラップの数も左右で異なるなどホールド性がとことん追求された作り。

「昔からスパイクは形状的に〈アシックス〉が自分の足にフィットするので、やり投げでも継続。他競技との一番の違いは左右でアッパーの高さが異なるところ。投げる軸足の方が足首をしっかりホールドする目的で高くなっているんですよ。市販のモデルですが、自分の目でもしっかり判別できるように紐だけオレンジに変更しています。

道具との向き合い方は野球で学んだことの一つ。やりもシューズもカラダの一部だと思って、肩や肘と同じようにケアやメンテナンスを怠らないようにしています」

text: Kai Tokuhara photo: Takahiro Idenoshita illustration: Shinji Abe

初出『Tarzan』No.776・2019年11月7日発売

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