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「走って痩せる」のに最適なペースは、「楽」から「ややきつい」のニコニコペース
隣のラン友と笑顔で会話しよう。/ぺちゃくちゃと世間話ができるようでは遅すぎ。かといってまったく話せないのは速すぎ。笑って簡単な会話ができるペースで走ろう。
速く走るか、ゆっくり走るか。
ゆっくり走った方が楽だし、遅筋に酸素が行き渡って体脂肪もじわじわ燃える。だが、あまりにスローペースだと消費カロリーが少なすぎてダイエット効果が得られにくい。
速く走るほど体脂肪は燃えにくく、ゆっくり走るほど消費カロリーは稼げない。このトレードオフを解決するには、脂質がほどほどに燃えて、消費カロリーができるだけ高いペースを見つけなくてはならない。
そのために役立つ道具が、「自覚的運動強度(RPE)」。
RPEは、自覚的に感じる運動の辛さを言葉と指数でスケール化したもの(下記グラフ参照)。このうち体脂肪が燃焼しやすく、消費カロリーも高いのは、「楽である(11)」から「ややきつい(13)」まで。ニコニコペースとも呼ばれている。これは隣を走っている人と笑顔で会話が交わせる余裕があるペースの上限。一人で走るなら、鼻歌が歌えるペースの上限だ。ニコニコペースを守っていれば、体脂肪は効率的に減らせる。

PROFILE

取材・文/井上健二 イラストレーション/藤田 翔
(初出『Tarzan』No.775・2019年10月24日発売)