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これ一本で、どこでも一流トレ。チューブを自由自在に使いこなせ!

一流トレーニーなら必ず持ち歩いていると噂のチューブ。チューブを活用した、全身を鍛えられる8種目をトレーナー坂詰真二さんに教えてもらった。

チューブが高負荷の筋トレに超便利な理由。

チューブトレを習慣的にやっているガチトレーニーはそう多くない。その理由は、チューブ=体力や筋力が弱い女子や高齢者向けのイメージが根強いから。

しかし、これは大いなる誤解。ペラリとした一本のチューブの弾性抵抗でも、ウェイトトレ並みの高負荷をかけることができる。

しかもダンベルやバーベルのように重力負荷が地面に向かってただ一方向ではなく、重力と無関係に弾性抵抗をかけられるから、座ったまま、なんなら寝た状態でもトレーニングできてしまう。座ってできるマシントレと同じ理屈だ。

チューブトレ
よりトレーニング効果を上げたいなら、複数の輪っかが連なったループ構造のチューブがおすすめ。握らなくても輪っかを手に引っ掛ければOK。足に引っ掛ければいちいち結ぶ手間も必要もなし。

一本のチューブをバッグに忍ばせておけば、移動時や出張先でジムレベルのトレーニングができる。ある意味では何台もの筋トレマシンを持ち歩いているに等しい、とても重宝なアイテムなのだ。

自体重やダンベルでは少々難儀なトレーニングもチューブならば楽々できる。そんなチューブを使いこなしてこそ、一流トレーニーってものでしょう?

1. 引く動作を効率的に行える。

チューブトレの最大の特徴のひとつは、引く動作を伴うトレーニングが得意ということ。引く動作で鍛えられるのは、主に背中、ハムストリングスなどカラダの裏側の筋肉。機能的なカラダづくりのためにはぜひとも鍛えておきたい部位だ。自体重やウェイトトレではピンポイントで鍛えにくいこれらの部位をチューブでサクッと強化しよう。

ロー・ロウイング(10回×3セット/インターバル1分前後)

鍛えられる筋肉はこちら
  • 広背筋
  • 菱形筋
  • 僧帽筋(中部)
1/20
ロー・ロウイング
スタート時に張力を感じる長さにチューブを調節。腕とチューブが一直線になるように。膝は軽く曲げる。クッションに座り、骨盤を立てる。

ロー・ロウイング
胸を張り、肩甲骨を寄せる。前腕とチューブが一直線になるように肘を後方に引く。

レッグカール(左右各10回×3セット/インターバル1分前後)

鍛えられる筋肉はこちら
  • ハムストリングス
1/20
レッグカール
椅子に深く座って左右の手で座面を持つ。膝を軽く曲げ、足首の角度は90度に。足の甲と踵の2か所にチューブを引っ掛け、踵を前方の床につける。

レッグカール
床に滑らせるように、チューブを手前に引っ張る。逆足はキープ。

2. 重力がフリーだから姿勢が楽。

たとえば、ダンベルを使ってチェストプレスをする場合、自分のカラダを床と平行にする必要がある。ダンベルの重力負荷は床と垂直に発生するので、胸に負荷をかけるためにはそうした姿勢をとるしかない。一方、チューブの場合は椅子に座った姿勢で前に向かってチューブを押し出すだけ。重力フリーの楽な姿勢でできるところがミソなのだ。

チェストプレス(10回×3セット/インターバル1分前後)

鍛えられる筋肉はこちら
  • 大胸筋
1/20
チェストプレス
椅子に深く座り、背もたれに寄りかかる。椅子の背にチューブを引っ掛けて左右の手で持つ。拳は胸の高さにして、肩甲骨を寄せる。両足はやや前方に。

チェストプレス
肩甲骨は寄せたまま、胸の高さでチューブを前に押し出す。

フレンチプレス(左右各10回×3セット/インターバル1分前後)

鍛えられる筋肉はこちら
  • 上腕三頭筋
1/20
フレンチプレス
チューブの端を持ち、肘をあえて低い位置にセット。反対の手は腰に、逆の足にもチューブを通して安定させる。上げた肘と反対側の足でチューブを固定。

フレンチプレス
チューブを斜め上方に引っ張り、動作中に負荷をかけ続ける。

3. 動作中に負荷がかかり続ける。

スタートからフィニッシュ動作まで、すべての動作域で負荷をかけ続けることができるのも、チューブトレのメリット。ダンベルを使った場合、スタート動作あるいはフィニッシュ動作では意外と休めてしまう。チューブの弾性抵抗はスタートと同時にかかり始め、フィニッシュ時まで均一にかかり続ける。筋肥大という目的にはとても有効だ。

ラテラルレイズ(10回×3セット/インターバル1分前後)

鍛えられる筋肉はこちら
  • 三角筋
1/20
ラテラルレイズ
チューブを手首に引っ掛ける。両足の下に通したチューブをクロスさせて左右の手で持つ。両足は肩幅に開く。

ラテラルレイズ
手の甲を上に向け、肘は下げないでチューブを肩よりやや低い高さまで引っ張る。

ローワーバック( 10回×3セット/インターバル1分前後 )

鍛えられる筋肉はこちら
  • 脊柱起立筋
1/20
ローワーバック
椅子に浅く座り骨盤を立てて、背中を丸める。チューブを左右の足の裏に引っ掛ける。腕とチューブが一直線になるように。足首の角度は90℃。

ローワーバック
背中の力でチューブを引っ張り、肘は曲げないで背中を反らす。最適な負荷に調整する。

4. 最適な負荷が調整できる。

体力や筋力が弱い女子や高齢者でも、チューブトレならターゲットの筋肉をピンポイントで鍛えられる。一方、体力筋力ともに自信満々のトレーニーでも、チューブトレならプレートを何枚も使わずにターゲットの筋肉を鍛えられる。これもまた、チューブの特性だ。体力を選ばず、万人が最適な負荷に調整できるわけだから、超便利超マルチ。

トランクカール(10回×3セット/インターバル1分前後)

鍛えられる筋肉はこちら
  • 腹直筋
1/20
トランクカール
椅子に腰掛けて骨盤を立てる。手の甲を外側に向け、二重に畳んだチューブを膝の上に乗せて左右の手で端を持つ。

トランクカール
背中を丸めて、視線が膝の上に来るところまでチューブを押し下げる。

ショルダーシュラッグ(左右各10回×3セット/インターバル1分前後)

鍛えられる筋肉はこちら
  • 僧帽筋(上部)
1/20
ショルダーシュラッグ
体側でチューブの端を持つ。両足を肩幅に開き、チューブを二重にして片足に引っ掛ける。反対側の手は腰に。

ショルダーシュラッグ
できるだけ肩をすくめてチューブを引っ張る。腕は床と垂直に、上体が傾かないよう腰で踏ん張る。

取材・文/石飛カノ 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 取材協力/坂詰真二(スポーツ&サイエンス)

(初出『Tarzan』No.773・2019年9月26日発売)

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