踊って潜ってアクティブに過ごせる! 『ターザン』読者に体験してほしい4泊6日のタヒチ旅
南太平洋に浮かぶリゾートアイランドであるタヒチは、欧米を中心にした観光客が年々増えているそう。その魅力とは? 実際に現地に訪れて分かったのは、タヒチならヘルシーなステイが叶うということ。豊かな自然を感じながらカラダを存分に動かし、地産の食材を使用した現地グルメで元気をチャージできる。『ターザン』読者に全力でおすすめしたい旅のプランをご紹介する。
取材・文/門上奈央 撮影/yOU(河崎夕子)-NMT.inc
目次
タヒチはリゾートなだけじゃない。
タヒチと聞いて思い浮かべるもの。南国、リゾート地、ハネムーン旅行…。“最後の楽園”の呼び名にふさわしい、非日常でゴージャスなイメージを抱く人も少なくないはず。
筆者カドカミの場合は、タヒチアンダンス。
フラダンスの起源とされるこのダンスを4年間日本で習い、踊りを通してタヒチの文化を学ぶうちに「現地に行きたい」という思いが募るばかり。
そんな折、縁あって毎年恒例のタヒチ最大のダンスコンテスト〈へイヴァ・イ・タヒチ〉を鑑賞することに。滞在期間は4泊6日(フライト込み)。これはもう、ダンスはもちろん観光も全力で楽しむしかない!と思ったのが今年7月のこと。
結論から言うと、この旅が想像以上にアクティブ&ヘルシーなものになったので、ぜひ『ターザン』読者にも体験してほしい。というわけで、4泊6日のモデルプランをご紹介します!
直行便でストレスフリー。タヒチは実は遠くない!?
赤道を中心に、北側にあるハワイと等距離の南側に位置するタヒチ。日本からは〈エア タヒチ ヌイ〉で成田空港から首都パペーテまでの直行便が週2で運航しており、フライト時間は約11時間。
乗り換え無しで、なおかつ半日程度で現地に着くのだから、意外と?アクセスしやすい国と言える(寝てれば着く!)。
成田で搭乗手続きを終えて機内に乗り込むと、フランス人画家ポール・ゴーギャン氏の複製画(上写真2枚目)! ゴーギャンもタヒチに魅せられた一人で、晩年の12年間は現地に住んで絵を描き続けたという。この複製画『黄金の肉体』も、タヒチで完成させたもの。
現地でやりたいことを妄想しつつ、温かな機内食を食べてぐうぐう眠れば、あっという間にファアア空港着。時計を見ればまだ朝9時台、時間はたっぷりある。さあ、街中へレッツゴ〜!
DAY1|タヒチアンの肉体表現に感動。ダンス教室体験&ショー鑑賞。
初日は首都パペーテでタヒチアンダンスにどっぷり浸ることに。最初に訪れたのは市内中心部にある「タマリキ・ポエラニ(Tamariki Poerani)」。ここは地元のダンサーも通うレッスンスタジオで、講師は自身もプロダンサーとして活躍するコハイ・テヴァヒネタパイル先生。
ビジターでレッスンを受けられるので旅行者も参加できるコチラの教室。またタヒチアンダンスは男女で振り付けや足のステップが異なるが、コハイ先生はもちろん男性の踊りにも精通しており、ローカルの文化に興味津々な男性観光客もしばしば訪れるそう。
「初心者ももちろん大歓迎。男性のダンスは膝を左右に開閉する動きが多いから、体幹部やハムストリングの筋力が必要ね!」(コハイ先生)。
実際に踊ってダンスを習得するスタイルなので、言語に自信がない人も心配ご無用。1回のレッスンで1曲のダンスを習得できるから達成感も得られる。いい汗かいたっ!
いい汗をかいた後は、プロの表現を鑑賞!
自分で踊ってみるとプロダンサーのスペクタクルも観たくなるもの。そこでプロダンサーによるショーも観に行くことに。タヒチアンダンスは伝統文化の一つというだけあり、市内のホテルなどではダンスショーが多数開催。今回は5つ星ホテル〈インターコンチネンタル タヒチ リゾート&スパ〉で行われているショーへ。
ダンサーがステージに現れた瞬間、唖然。カラダの超人的な大きさよ! もともと求愛行為でもあったタヒチアンダンスは、男女それぞれが持つ美しさを最大限に表現するもの。男性ダンサーの踊りは、パワフルかつ超セクシー。
知識なしに見てもかっこいいと思えるパフォーマンス。「本当に自分と同じ人間か」と思えてくるほど、圧巻の肉体表現に大コーフンでした!
DAY2|タヒチを一周ドライブ。観光地ウォーキングも堪能。
2日目は足を動かして風光明媚なタヒチを満喫することに。大小二つの島から構成されるタヒチ、大きな島(タヒチ・ヌイ)には海岸線に沿って約114kmの周遊道路が延びる。
道路沿いには見どころが点在するため、レンタカーを使って気になるポイントでは下車してじっくり散策する、島内一周ドライブがおすすめだ。
車で巡る、と聞いて侮るなかれ。各々の観光スポットをじっくり巡るウォーキングは意外とバカにできない。実際、カドカミがこの日に練り歩いた歩数は20,000歩近くとなりました(普段の生活の倍以上。距離に換算すると14km前後)。
いざ出発! タヒチの先住民族のマオリ族が造った古代遺跡〈アラフラフのマラエ〉や、18世紀中旬にイギリスのキャプテン・クックが金星の太陽面移動を観測しに訪れた〈ヴィーナス岬〉など、そこかしこにタヒチ史をひもとく上で重要な見どころが。車を降りてじっくり散策して悠久の時の流れを感じたい。
常にシーサイドを走るため、海遊びを楽しむ人や海岸でひと休みする人も度々見かけた。日本にはないのんびりムードに心和む。未開の自然が多く残っているのも大きい。本当にきれいだなぁ。
DAY3|マイペースに市内観光。現地グルメと買い物を満喫。
1、2日目はアクティブに過ごしたので3日目はパペーテをのんびり観光。アクティブ一辺倒だと疲れちゃいますしね(言い訳)。
まずは市内中心部にある2階建ての公共市場〈マルシェ〉へ。
衣食住にまつわるものは一通り揃う〈マルシェ〉。“タヒチの台所”とも呼ばれるのは、1階には生果をはじめ、肉や魚などの生鮮食品から、惣菜やテイクアウトドリンクなどの食品が揃うためだ。
買い物に夢中になるうちにお昼時。2階の《カフェ・マエヴァ(Café Maeva)》でランチを楽しむことに。タヒチでは近海でとれた鮮魚を生食でいただくことが多く、特にマグロを使用したメニューはどの店でも鉄板だ。
旅の間もタンパクリッチな食事ができるのは嬉しい限り。さらにマグロといえばDHAやEPAなど良質な脂質が含まれていたり、代謝を助けるビタミンB群が豊富だったりと、これ以上に『ターザン』読者にぴったりな魚はあるだろうか。
食後は周辺のショッピングセンターや路面店、ゴシック建築様式の大聖堂を巡るウォーキングへ。途中で立ち寄った〈ヒナノ・ライフ・フラッグシップ(Hinano Life Flagship)〉は、ローカル男子に人気のアパレルショップ。
買い物を楽しんだ後は海の近くで休憩。18時頃にはルロット(移動式屋台)がオープンする〈バイエテ広場〉や南国らしいムード漂う〈マリーナウォーク〉周辺を散歩しよう。
DAY4|エイと戯れる一幕も。離れ島で絶景シュノーケリング。
ついに最終日。大自然を存分に満喫して旅を〆たい! そこでパペーテからも見える、タヒチの隣にある離島のモーレア島へ行くことに。タヒチから北西に約18kmに位置しており、パペーテ港発のフェリーに乗れば30〜45分で到着する。
これまで海を眺めてばかりだったが、今日はシュノーケリングで海中世界を冒険! 場所はモーレア島北西部にあたるル・プティ・ビラージュ周辺。実は筆者、シュノーケリングは人生初。今回はガイドに案内してもらうことになりました。
シュノーケリングポイントに到着して、まあびっくり。遠浅かつ澄んだ海にエイやザメがしれっと泳いでいるではないか。怖気付く私にガイドさんはにっこり。「サメには触らないように。エイは全然大丈夫だからエサやりもしよう」。
水族館のボスキャラ的存在と思っているサメとエイ。彼らとの急接近に心臓ばくばくだが、想像以上に穏やかだった。他にも色とりどりの魚がいて、こんなきれいな海に棲める魚たちが、少し羨ましくなった。
カラダを動かし、ローカルフードも楽しみ、大自然を満喫した4泊6日。旅の最終日はたいてい遊び疲れがあるものだが、今回は不思議なくらい元気いっぱい。カラダの内側からいきいきとパワーがみなぎってくる感じ。これはタヒチの持つエネルギーみたいなもののおかげだろうか。
今回はタヒチアンダンスを目当てに訪れたものの、滞在中に確信したのは、タヒチはいろんな旅のスタイルを楽しめる懐の広い国だということ。ぜひ『ターザン』の読者にもパワフルにタヒチを満喫してほしい!