「毎日少量」と「1日おきに大酒」。どっちがベター?|酒とカラダの素朴な疑問(5)
酒をこよなく愛し、カラダにいい飲み方を提唱する肝臓のプロ、日本ソムリエ協会名誉ソムリエである秋津壽男先生に、正しいお酒の飲み方を聞きました。今回のテーマは「毎日少量vs1日おきに大酒」。
取材・文/黒田創 イラストレーション/井内愛 取材協力/秋津壽男(秋津医院院長)
(初出『Tarzan』No.770・2019年8月8日発売)
オススメは、毎日少量飲み。
厚生労働省が示している指針によると、節度ある適度な飲酒量は純アルコールにして1日平均約20g程度。ビール500ml缶1本、ワイン180ml程度だが、これを毎日均等に飲むのと1日おきにガッツリ飲むケース、どちらがカラダにいいのだろう。
「アルコールは肝臓だけではなく胃腸や喉の粘膜にもダメージを与えますので、一度に大量に飲むのが当たり前になると複数の器官や臓器を傷つけるリスクも高くなる。
カラダのことを考えると少量の飲酒をコンスタントに続けた方がいいでしょう。また、大酒飲みの傾向がある人は適量でセーブするのが難しいので、その意味でも毎日チョコチョコ飲む方がストレスもたまりにくく、量も抑えやすいと思います」(秋津先生)
上で示した1日のアルコール摂取量20gはあくまで目安。本当の適量とは悪酔いや二日酔いにならない量で、個人差があることを知っておこう。飲酒後に寝て口や喉が乾いて目覚めたら、適量を超えている証拠だ。