リコピンだけよりトマトのまま摂る方がいいらしい、酒飲みなら覚えておきたい小話
取材・文/廣松正浩 イラストレーション/越井 隆 取材協力/岩崎真宏(日本栄養コンシェルジュ協会代表理事、医学博士)
(初出『Tarzan』No.753・2018年11月22日発売)
こちらの記事の「中性脂肪を下げたい!」で紹介したトマトの成分“13-oxo-ODA”は、京都大学がデルモンテらとの共同研究で発見したもの。実験では肥満・糖尿病モデルマウスに高脂肪食とこの物質を与え、4週間飼育したところ、血中および肝臓内の中性脂肪の増加を抑えたという。
一方、リコピンはというと、「お酒の前にトマトかトマトジュースを摂ると、お酒によるダメージが大幅に抑えられますが、それと同程度の量のリコピンだけを摂ると、なぜか結果は5倍悪化したという研究があります」と岩崎博士は驚くべき報告をした。トマトにはまだまだ未知の成分が隠れているかもしれない。
トマトはいつまでも目が離せない食品だ。