お酒の“ちゃんぽん”は本当に悪酔いするのか|酒とカラダの素朴な疑問(1)
酒をこよなく愛し、カラダにいい飲み方を提唱する肝臓のプロ、日本ソムリエ協会名誉ソムリエである秋津壽男先生に、正しいお酒の飲み方を聞きました。これまでやってきたお酒の飲み方、本当に大丈夫ですか? 今回のテーマは「なぜちゃんぽんで悪酔いする?」。
取材・文/黒田創 イラストレーション/井内 愛 取材協力/秋津壽男(秋津医院院長)
(初出『Tarzan』No.770・2019年8月8日発売)
原因は摂取したアルコール量。つまりは飲み過ぎなのです!
「昨日は調子に乗ってビールにハイボール、ワインに日本酒もちゃんぽんして二日酔いだよ」
よく聞く話だ。でも複数のお酒をちゃんぽん飲みしたら必ずしも悪酔いしたり二日酔いになるわけじゃない、と話すのは医師の秋津壽男さん。
「悪酔いや二日酔いになる要因はアルコールをどれだけ摂ったか、そしてその吸収がどれだけ速いか、その2点しかありません。
飲み会だとビールで乾杯して次は日本酒、隣のテーブルがワインを注文したからこっちも頼もうかとなりがちですが、普段は少量しか飲めない人でも、お酒の味が変わるとクイクイ飲めてしまうもの。
そうやって場の雰囲気で複数のお酒をハイペースで飲んでいるといつの間にか自分の限界を越えてアルコールを摂り過ぎてしまう。種類の多さは関係ありません」
あくまで自分の適量内であれば食前、食中、食後それぞれ違う種類のお酒を飲んでも二日酔いになったり悪酔いはしない。覚えておこう。