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話題のサウナの本当のトコロと、夏のサウナの入り方

サウナに模範解答なし。ただし…。

サウナで難しいのがペース配分。その人にとっての適温やその日の体調、サウナ室の温度や室温によって体感は変わるため、コレという模範解答はないのだ。

しかし持病のない標準体型の30〜40代の成人なら、日本サウナ・スパ協会も推奨するのが、「サウナ(約8分)+水風呂(約45秒)」を3セット、というペース配分。無理せず臨機応変に調整するのが原則。

また、夏サウナの必需品は濡れタオル。冷やして頭に乗せると爽快だし、口と鼻に当てれば熱さが緩和される。お試しを。

そもそもサウナって何がいいの?

約6,000年前、フィンランドのフィン族が厳しい寒さと労働の疲れを癒やすべく生み出した自然健康法こそ、サウナ。日本に伝わったのは1963年頃。半世紀を経た今、熱狂的な“サウナー”の急増や、サウナ浴後の快を意味する用語“ととのう”の広まりからもブームが窺える。

メンタル面の効能が強調されがちだが、実はフィジカル面にも効果は大きい。特に夏は涼しい室内で過ごし、冷たい食べ物を好みがち。体感としては暑くても、カラダは冷えている可能性が高い。そんな現代人の体質改善にサウナは打ってつけ。

「サウナ室に入ると急激な温度変化から交感神経が優位に。またサウナ室の温度に皮膚の温痛覚への刺激の強さは比例します。水風呂の冷却が加わると温痛覚への最も強い刺激となり、反復することで体温調整の機能が高まります」(日本サウナ・スパ協会理事の若林幹夫さん)

サウナのあとの水風呂

また運動の発汗とは異なる体温上昇による発汗もカラダにとって有意義だ。発汗量は汗腺数と汗腺1つ当たりの排出力による。日本人の汗腺数は平均230万個あるが、休眠中の汗腺も多数あるとされる。

汗腺の休眠=発汗能力の衰えはエアコンなどで汗をかく機会が減っているのが原因。十分に発汗できる体質になるにはアクティブな汗腺を増やすのが手っ取り早い。多量の発汗を促すサウナなら老廃物を溜め込まないカラダに近づける。

我慢比べのような入り方はカラダに高負荷で、サウナの快適さは到底味わえない。その日の体調に合わせて入り方を工夫するのが重要だ。

寝付きがよくない時や高温サウナが億劫な日は「低温浴」。

70度前後の低温サウナに15〜20分ほどかけてゆっくり入浴すると、副交感神経が優位になり神経の鎮静作用が働くため、カラダは緊張状態から休息モードにシフトする。

サウナ室では温度が低めな下段に座るのも肝。水風呂はパスしてよいが、湯冷め対策として入浴後に洗面器2〜3杯の水を足にかけよう。

代謝UPやデトックスをサウナでも狙うなら「繰り返し浴」。

定期的な筋トレが筋力を向上させるのと同様、習慣的に入れば代謝が上がる。またしっかり発汗したい時は、約90度の高温サウナの上段の席を確保。湯船で深部体温を上げてから、10〜15分サウナに入って心ゆくまで休憩。このセットをサウナの入浴時間を徐々に短縮しつつ3〜4セット行い繰り返し発汗。

過緊張の興奮状態を落ち着かせるなら「高温短時間浴」。

過緊張状態にあり、上記の低温浴サウナをする時間が作れなければ、高温短時間浴にトライしたい。サウナ前にシャワーを浴びて皮膚に温度刺激を与えてから、約8分を1セットで済ませる。回復しにくい神経や感覚的な疲労を、交感神経をさらに高ぶらせて抵抗力を高めて回復させる、荒療治的アプローチ。

取材・文/門上奈央 撮影/鈴木大貴 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 取材協力/日本サウナ・スパ協会

(初出『Tarzan』No.770・2019年8月8日発売)

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