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体幹を意識しながらパワーとモビリティを同時に磨く。リーチマイケルが実践するワークアウト術

いよいよ目前に迫ったワールドカップ日本大会。ラグビー日本代表チームの大黒柱として存在感を放つのがリーチマイケル選手だ。春にケガを発症し、リハビリを経て世界との戦いに挑むリーチ選手は、パフォーマンス向上のために何を考えているのか、具体的にどんなエクササイズをしているのか。彼のハードなトレーニングを支える〈アシックス〉の新しいインナーウェアも交えて注目したい。


リーチマイケル/1988年、ニュージーランド生まれ。高校生で来日して東海大学へ進学。U20代表や大学選手権などで活躍後、東芝ブレイブルーパスに加入。
リーチマイケル/1988年、ニュージーランド生まれ。高校生で来日して東海大学へ進学。U20代表や大学選手権などで活躍後、東芝ブレイブルーパスに加入。

目的に応じて、複合的にトレーニングを組み合わせる。

2015年ワールドカップでは日本代表チームの奇跡の躍進を支えたリーチマイケル選手。ラグビー選手として最も脂が乗った時期を迎えた30歳の彼は、この3月の合宿中に恥骨炎を発症した(7月27日のフィジー戦で8か月ぶりに実戦に復帰)。

「ウェイトトレーニングのやりすぎで発症してしまったんです。だから今はその日ごとの状態を確認しながら、下半身、上半身と日によって部位を変えてトレーニングしています。一番意識しているのはケガした部位を支える股関節まわりの強化と、上半身のパワーアップですね」

見るからに迫力を感じるリーチ選手の肉体。しかし本人は「下半身に比べて上半身が弱い」と語る。
見るからに迫力を感じるリーチ選手の肉体。しかし本人は「下半身に比べて上半身が弱い」と語る。

「意外に思われるかもしれませんが、懸垂が5~6回しか出来ない(笑)。プッシュするパワーはあるのですが、プル(引く)パワーが足りないと感じているので、懸垂はもちろんパワークリーンというバーベルを使った種目を行ったりして、ただ筋肉をつけるのではなく、より実戦的な筋力を養っています。下半身の筋力維持のためにデッドリフトも欠かせません」

もちろん、トレーニングはパワー系メニューだけじゃない。

「ここ数年、コンディショニング維持のためにワットバイクを取り入れています。ただ漕ぐのではなく、短時間フルパワーで漕いだり、長時間ゆっくり漕いで有酸素運動をしたりとさまざまなメニューがあるのですが、どれも結構キツい。でも体脂肪を減らしてウェイトをコントロールしたり、スピードと持久力の両方を鍛えられたりと効率的なトレーニングができるんです」

これらの目的に応じた幅広いトレーニングで、リーチ選手の189cm、105kgの体躯とパワー、そしてコンディションは作られている。

ワークアウトにおける「コア」の重要性。

恥骨炎の発症をきっかけに、骨盤まわりのトレーニングの重要性に目覚めたというリーチ選手。
恥骨炎の発症をきっかけに、骨盤まわりのトレーニングの重要性に目覚めたというリーチ選手。

リーチ選手がカラダを作るうえで強く意識しているのが体幹。相手選手との激しい衝突に耐え、前へ前へと突き進むためにもカラダのコアの強化は必要不可欠である。

「コアの強さは当たりの強さにも影響しますし、ケガのリスクも最小限に抑えられる。普段から体幹トレーニングをちゃんとやるのとやらないのとでは、プレー内容が大きく変わってくるのは間違いない。

バーベルを握る際も重心がどこにあるかを絶えずチェックしていますし、ワットバイクを漕ぐ際も常にカラダのバランスを意識しています」

そしてもうひとつ重視しているのが、ラグビー選手、特にリーチ選手のようなフランカーに欠かせない機動力と俊敏性。プレーにおいて常に先を読み、狙ったポイントにトップスピードで駆け込めるか。コンマ1秒早く動き始めるためのモビリティが試合展開を大きく左右するのだ。

「30代になって一番考えるようになったのはモビリティかもしれません。いくらウェイトで筋肉をつけてもカチカチに固めすぎてはケガにつながりますから。最近は長い棒を両手で横にして持ちながらバランスをとるなどして、カラダの左右差をなくすよう心掛けている。

そういう細かいことも一瞬の動きの違いにつながると考えています」

こうしたバランストレーニングやワットバイク、そしてウェイトトレーニングをカラダに無理なく行うためには、骨盤のポジションと、それを支えるための周囲の筋肉が大事。それは年齢やケガを経てわかってきたこと。

「リハビリを行うなかで腹部を中心に体幹トレーニングを行ったり、尻の筋肉を意識して鍛えたところ、今まで前傾気味だった骨盤がニュートラルポジションに戻ってきた感覚があるんです。それで実際カラダの動きは良くなっている。やっぱりコアは大事だなと」

リーチ選手を支える新たなウェア。

そんなリーチ選手の強い味方となってくれそうなのが、アシックスから新しくリリースされたトレーニング用インナーウェア、《ムーブレイヤー》だ。軽く伸縮性に優れた生地に、着圧効果を持つラバープリントが適切な部位に配され、かつプリントの密度を変えることで段階的な着圧を実現しているのが大きな特徴である。

ウェアを着た瞬間、「うん、動きやすい」と感想を漏らしたリーチ選手。
ウェアを着た瞬間、「うん、動きやすい」と感想を漏らしたリーチ選手。

「着た瞬間肌にスッと馴染むし、着圧具合もちょうどよく、カラダのコアをしっかり意識できる。それでいて動きやすさもちゃんとある」

《ムーブレイヤー》は、まさにリーチ選手が大事にしている体幹とモビリティを両立できるウェアだと言える。

トップスには腹部に両サイドからの着圧を加えることで脊柱がまっすぐになるよう保護安定をサポートし、直立姿勢を安定させるトルソーサポート機能が備わっている。さらにショーツは骨盤を適正な位置にセットすることでカラダの軸を安定させ、ブレの少ない姿勢を実現するコアバランス構造となっている点も見逃せない。

《ムーブレイヤー A ショートスリーブトップ》
トップスの大きさの異なるラバープリント。これにより部分ごとに着圧が変わり、ホールド感と動きやすさを両立。デザインもグラフィカルに。《ムーブレイヤー A ショートスリーブトップ》サイズS、M、L、XL、2XL。7,500円(税別)。
《ムーブレイヤー A スプリンター》
激しい動きの中でも骨盤をニュートラルに保ってカラダの軸を安定させてブレを抑え、リーチ選手の求める俊敏性をサポートするスパッツ。《ムーブレイヤー A スプリンター》サイズS、M、L、XL、2XL。7,000円(税別)。

リーチ選手もしっかりと脊柱と骨盤あたりの安定感を実感している様子だ。トップアスリートも満足する着用感と優れた機能性。《ムーブレイヤー》という新たな相棒を得たリーチマイケルのワールドカップでの活躍に期待したい。

商品に関する問い合わせ:

アシックス (TEL)0120-068-806
https://www.asics.com/jp/

取材・文/黒田創 撮影/大内香織

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